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Your search : [ author:史 石] Total 397 Search Results,Processed in 0.091 second(s)
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141. 北京篇 「東来順」の涮羊肉(スワンヤンロウ)
厳寒の二月、まさに涮羊肉(シユアンヤンロウ)(羊肉のしゃぶしゃぶ)のシーズンだ。北京市内には、涮羊肉で名を知られた店はけっして一軒にとどまらない。ではどこが一番おいしいだろうか?世間の評判はこうだ。「涮羊肉はどこがおいしい? やはり東来順がピカ一だ」と。東来順飯荘は、北京一の繁華街と言われる王府井大通りの東北側、金魚胡同にあり、開業八十年の歴史を誇る老舗である。わたしは初めてこの店に来た時の情景が
Author: 石一客 Year 1986 Issue 2 PDF HTML
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142. 「砂鍋居」の砂鍋白肉
砂鍋居は北京料理の老舗中の老舗で、前々からその名を聞いていたが、実を言うと最初にこの店を訪れたのは北京で働くようになってから二十年目の一九七七年のことだった。その日、わが社はその店で日本の有名な華僑の作家陳舜臣先生を招待し、幸いわたしもお相伴にあずかった。席上、出た料理はみな豚の各部位からのものである。まず種々さまざまな「焼碟(シヤオテイエ)」を味わった。「焼碟」とは、豚の肝臓、肺、心臓、胃袋、腸
Author: 石一客 Year 1986 Issue 3 PDF HTML
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143. 北京篇 全聚徳の烤鴨
東京に「全聚徳(チワンヂュドウ)」の支店ができたにもかかわらず、北京をおとずれる日本のお客はいぜんとして、元祖「全聚徳」の老舗で北京ダックに舌つづみを打つのを何よりも楽しみにしている。北京の「全聚徳」は、世界でもおそらく唯一つの単一食品を扱うあひる料理の専門店だ。この店はあひるだけからの材料で前菜三十、炒めもの、煮ものなど五十、あわせて八十種のあひる料理が作れる。客はまず炊事場の廊下に行き、きれい
Author: 石一客 Year 1986 Issue 4 PDF HTML
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144. 「仿膳」の宮廷料理
四年前のことである。数名の日本のお客が北京の北海公園にある漪瀾堂(ジーランタン)の「仿膳飯荘」で、かの有名な清朝宮廷の宴席料理「満漢全席」を注文した。宮廷の献立によれば、この「満漢全席」は、四十八の前菜を含めて、百八十二種の料理があるうえに、各種の点心類(軽食や菓子類)と果物がつく。お客の目の前にズラリとならべられたのはまさに山海の珍味で、天下のおいしい料理が一堂に集められたと言える。かれらは一回
Author: 石一客 Year 1986 Issue 5 PDF HTML
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145. 北京篇 「都一處」の焼麦
北京を訪れた観光客で、大きな店のフルコース料理を敬遠して軽い食事をということになれば、繁華街·前門大街の東側にある老舗「都一處」でシューマイを賞味されてはいかがであろうか。シューマイは、食事代わりにもなるし、酒の肴にもいける。ご存じのように、薄い皮で具を包み、口をちょっとひねってザクロのように、あるいは牡丹の花の形にして、蒸籠で蒸す。全国どこでもよく作られるが、その呼び方はさまざまである。「焼麦」
Author: 石一客 Year 1986 Issue 6 PDF HTML
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146. 白と茶のパンダ「タンタン」救出記
本誌は、一九八五年の四、五月号に、記者による四川省·唐家河、王朗、臥竜の三自然保護区での“パンダ見聞記”を載せた。今月号では、パンダのもうひとつの生息地として知られる陝西省仏坪自然保護区からの報告をお伝えする。東河河谷に分け入って一九八五年三月二十六日の午前、わたしたちは、濃い霧が立ち込める仏坪自然保護区の東河河谷に分け入った。竹林の枝々からしたたり落ちるしずくで、帽子もジャケットも、すぐにぐっし
Author: 潘文石 Year 1986 Issue 8 PDF HTML
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147. 北京篇 「聴鸝館」の魚料理
北京には、景色の美しい公園の中に店をかまえた有名な料理店が数軒ある。北海公園の白塔の下にある「彷膳飯荘」は五月号で紹介ずみだが、紫禁城のすぐそばの中山公園にある「来今雨軒餐庁」も有名である。広東料理専門の「大三元」は景山公園に隣り合っている。ここに紹介する「聴鸝館餐庁」は、昔、宮廷の園林であった頤和園の奥深い所にある。頤和園に足を踏み入れ、中国の最もすぐれた園林建築である長廊(全長七二八メートル)
Author: 石一客 Year 1986 Issue 8 PDF HTML
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148. 「致美楼」の竜鬚麺
絹地買うなら八大祥へ、うまいものなら八大楼へ―昔、北京ではこんなふうに言われていた。八大祥とは、店名に「祥」の字を使った八軒の絹織物の店、八大楼とは、昔の北京で名をはせた料理店八軒のことだ。致美楼は八大楼に数えられるのはもちろん、さらに八大楼の中の最高との賛を受けていた。致美楼は、老舗の中でも一番歴史が古い。明朝の中ごろから清朝の初めにかけて、北京では蘇州料理がもてはやされた。致美楼は清朝の初めに
Author: 石一客 Year 1986 Issue 9 PDF HTML
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149. 鴻賓楼の「全羊大菜」 北京篇
一九六三年の春、有名な文学者郭沫若氏は、家族を連れて鴻賓楼の料理を賞味した。宴散じてのちも興なお尽くさず、筆をとって当楼のために、鴻雁来時風送暖, 賓朋満座勧加餐。 楼頭赤幟紅於火,
Author: 石一客 Year 1986 Issue 11 PDF HTML
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150. 素菜餐庁の「全素宴」
北京素菜餐庁は、繁華街西単の南側、宜武門内大街にある。ここは独特の精進料理で名を知られている。豆類、きのこ、果実、野菜などを材料にして、鶏、あひる、肉あるいは魚介類に似せたかずかずの美味しい料理をつくる。「乾焼黄魚」「糖醋排骨」「八宝整鶏」「炒鱔魚糸」など、これらの精進料理がテーブルに運ばれてくると、客はその真に迫った出来ばえに、骨をさがしたりして大笑いをすることもある。古代中国の人びとは菜食を重
Author: 石一客 Year 1986 Issue 12 PDF HTML