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61. 洪武帝が起こした茶の革命
中国茶の歴史上最も大きな変化は、明代におこります。宋代までの中国茶の歴史は、現代の中国茶とは一線を画したものであったということが出来ます。製茶法は大きく分けると、固めたお茶(団茶·餅茶)と固めていないお茶(散茶)とになります。宋代までの主流は団茶·餅茶でした。従って、飲み方も煎じる方法だったのです。明代に、これまでまれであった散茶に主流が移ります。つまり正式に団茶·餅茶の生産を中止したのが明の朱元
Author: 棚橋篁峰 Year 2004 Issue 9 PDF HTML
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62. 新たな境地に至る茶文化
紅茶は明代に誕生し、清代に盛んになりました。紅茶も烏竜茶と同じく、福建省武夷山市地区で生まれたと考えられています。清代の劉埥(りゅうせい)が『片刻余閑集(へんこぞくよかんしゅう)』(一七五三年以後)で「武夷山の第九曲のつきあたりの星村鎮では、各種の茶を売る店がたくさんある。福建省の邵武市や江西省の広信等で生産したお茶もある。その茶は葉が黒色で、出来上がったお茶は紅色になる。その茶は江西烏とも呼ばれ
Author: 棚橋篁峰 Year 2004 Issue 10 PDF HTML
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63. 芸術的中国茶芸の興り
明·清代に、古代からの団茶(茶葉を圧縮して固めたお茶)に代わって、散茶(茶葉を固めずに、そのままの姿で揉み乾燥させたもの)が主流になりました。飲茶法は、現代に繋がる「撮泡法」という淹れ方に変化します。一般的に「泡茶」と言われるこのお茶の飲み方は、従来に比べれば、茶葉を茶壺(急須)に入れてお湯を入れるだけですから、非常に簡単であると同時に、お茶の香りが素晴らしく、お茶本来の味が楽しめ、茶葉の姿も美し
Author: 棚橋篁峰 Year 2004 Issue 11 PDF HTML
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64. 茶芸文化の現状とこれから
現代の中国茶芸は、主に明·清代に成立した伝統的茶芸の基礎の上に発展し、再生しているといってよいと思います。一九六〇年代から七〇年代にかけて香港·台湾で中国茶は一つのブームを迎えます。勿論このブームは、中国全体のブームではありませんでした。主に台湾の凍頂烏竜と福建省の鉄観音、香港の飲茶(ヤムチャ)におけるプーアル茶のブームだったのです。しかし、その間に、伝統的茶芸の改良として茶海と聞香杯が生まれます
Author: 棚橋篁峰 Year 2004 Issue 12 PDF HTML
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65. 発酵の度合いによって分類
いま、中国茶ブームといわれています。しかしブームといわれるものの例に漏れず、中国茶の深遠な世界はあまり知られていません。初めての方にも中国茶とその文化が理解できるようにお話ししたいと思います。日本で中国茶といえば、まず烏竜茶をイメージする人が多いでしょう。烏竜茶は数多い中国茶の一部でしかありません。中国茶は余りにも種類が多いので全体像をつかんでいただかないとわかりにくいと思います。すこし堅くなりま
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 1 PDF HTML
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66. 乾燥の仕方で分ける
中国緑茶は日本緑茶と同じく茶葉を発酵させない不発酵茶です。緑茶の特徴は改めて説明するまでもありませんが、ポリフェノール、カフェイン、クロロフィルが多く残留し、ビタミン類の減少も少なく、中国では癌の抑制、殺菌、消炎に特別な効果があるとされています。ですから、中国全土で日常もっともよく飲まれているのは、烏竜茶ではなく、緑茶なのです。ちょっと話は専門的になるのですが、中国では緑茶を乾燥方法の違いでさらに
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 2 PDF HTML
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67. 水の豊かな地に育まれる
今回は、緑茶の中でも最も有名なお茶を紹介します。★竜井(ロンジン)茶浙江省杭州市の西湖西南にある竜井村周辺の山間部から産出される西湖竜井茶は、「淡粧濃抹総(たんしょうのうまつすべ)てに相宜(あいよろ)し」と言われる西湖と「竜泓井(りゅうおうせい)」の聖水から名付けられました。茶園は主に獅峰山、竜井村、霊隠寺、五雲山、虎跑泉、梅家塢一帯の海抜三十メートル以上の丘陵に分布しています。年間平均気温は十六
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 3 PDF HTML
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68. 香り高く、姿美しい銘茶
今回はもう一つの緑茶の名品を紹介します。★碧螺春(へきらしゅん)「洞庭碧螺春」とも呼ばれ、江蘇省蘇州市の太湖に突き出た半島の中にある東洞庭山、西洞庭山を中心に生産されます。年平均気温は摂氏一五·五~一六·五度で、降水量が千二百~千五百ミリの気候温暖の地です。太湖も雲霧が多く、日射は強くなく、土壌は酸性で肥えているので、天然の茶を栽培するのに最も適しています。清代の康煕(こうき)三十八年(一六九九)
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 4 PDF HTML
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69. 白虎に護られた茶の木
今回は、日本ではあまり知られていないのですが、重要な緑茶を紹介します。★蒙頂茶(もうちょうちゃ)蒙頂茶(蒙頂石花·蒙頂甘露等)は、四川省雅安市名山県蒙頂山で産出されています。年間の平均気温は摂氏一五·四度、降水量は千五百一ミリ。湿度も高く霧も多いので、緑茶の生産に適しているのです。蒙頂茶は唐代から献上の品とされ、清代まで毎年朝廷に献上されていました。お茶の歴史の中で、このように歴代続けて献上された
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 5 PDF HTML
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70. ポリフェノールなどを多く含む
今回は高級緑茶の代名詞となった雲霧茶を紹介しましょう。★廬山雲霧(ろざんうんむ)昔は、聞林茶と呼ばれ、明代から現在の名称を使うようになりました。江西省の世界自然遺産に登録された廬山で生産されているお茶です。廬山の北は長江に臨み、東は鄱陽湖に接し、最高峰の海抜は千五百四十三メートル、山には断崖や絶壁が多く、峡谷がたくさんあります。茶樹は海抜五百メートル以上の修静庵(しゅうせいあん)、八仙庵(はっせん
Author: 棚橋篁峰 Year 2005 Issue 6 PDF HTML