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Your search : [ author:文·写真 紅杏 張臣] Total 700 Search Results,Processed in 0.098 second(s)
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11. 成都のうまいもの
四川省の成都市内を歩けば、表通りも裏通りも、たべもの屋がいっぱい。食い倒れかどうかは知らないが、食い道楽で、食通の町だ。朝は、まだ暗いうちから「油条」「油餅」「豆腐脳」「炸糕」「豆漿」などを担いで売りあるく声がする。声が家の前に来るのを待ってさえいれば、安くておいしいできたての朝ごはんが食べられる町。夜は、人が寝静まったあとには、「五香豆腐乾……」「塩炒花生米……」と、調子をつけた売り声が近づいて
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 1 PDF HTML
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12. 四川省栄昌県の陶器
栄昌は古い町だ。明代の洪武六年(一三七三)に開かれ、すでに六百年以上の歴史がある。全県の面積は約千平方キロ、人口は七十六万人。四川省重慶市が管轄する最東端の県で、陶器の里として知られる安富鎮と武城郷はこの県に属している。取材に訪れた日、栄昌県は小雨に煙って肌寒かった。県党委員会の黄くんが私を迎えてくれて、宿でのチェックインを終えると、私たちは街に夕食に出た。最初からそうするつもりだったのか、それと
Author: 文·写真 馮進 Year 1993 Issue 1 PDF HTML
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13. 文殊院の精進料理
四川省成都市のほぼ中心にある古刹文殊院は、市内の仏教徒がよくおまいりに行く寺で、ここの精進料理がすばらしいと聞いたので訪ねてみた。農暦のついたちと十五日が小節という特別の日で、仏前のお供えものもいつもとはちがう。行ったのがたまたま十五日で、ご住職からいろいろとお話をうかがうことができた。早朝の勤行を終えた僧が、お供えをのせた盆を捧げて厨房から出てきた。花形に切ったトマト、なすの細切りいため、きくら
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 2 PDF HTML
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14. 重慶の毛肚火鍋
重慶に来て「毛肚火鍋」を賞味しなければ来たことにならない、といわれるだけあって、長江上流のこの大都会は、名にしおう「火鍋」の町。いたるところに店や屋台があり、夜昼なしに繁昌している。毛肚は牛の胃のことで、水牛がよいとされるが、もとは船乗りや荷役の人の食べ物だった。値段の安い牛や羊の内臓を鉄の大なべにぶち込み、とうがらし、山椒、こしょうの利いたタレで食べていたのが「橋頭火鍋」として一般市民や上流階級
Author: 文·写真 秋華 Year 1993 Issue 3 PDF HTML
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15. 酒なくば席を成さず
中国では各地の料理店の名に「酒」の字のついているものが多い。食は広州に在りといわれる広州でも、最高級のレストランは花園大酒店、中国大酒店……。天府の国四川でも、羊城酒家、重慶酒家……といったぐあい。北方でもナニナニ酒楼、酒店、酒家の看板が多い。酒を主にあきなう店かと思うが、じつはみな料理店なのだ。食王国の中国では美食には美酒がつきもので、酒がなければ宴席は成立しない。酒は古代主として祭祀用だった。
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 4 PDF HTML
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16. 安徽省祁門県の陶磁器
安徽省の南端にある祁門(きもん)県は祁門紅茶で有名だが、陶磁器の名産地としても知られている。町は唐の永泰二年(七六六)につくられ、明代になって製陶業が栄えた。この地に製陶業が起こった理由は二つ。一つは焼き物の都、景徳鎮が百五十キロと近かったこと。もう一つは土だ。『景徳鎮陶磁史稿』にも「明代に焼き物づくりが伸びるにつれて、原料供給地も浮梁の東南から祁門にまで広がった」とある。祁門の周辺は陶土鉱地帯だ
Author: 文·写真 馮進 Year 1993 Issue 4 PDF HTML
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17. 北京の廟会 食べ歩き
北京っ子の食べ物の好みを知るには、土地の人の家によばれるのもよいだろうし、しにせの料理をためすのもよいだろう。ぐっと手軽に、道ばたの屋台のものをほおばってみるのもまた一興だろう。だがここで春節(旧正月)の廟会(ミャオフイ、縁日)食べ歩きをおすすめするのは、この年に一度の最大のおまつりに、ありとあらゆる小吃(シャオチー、一品料理)の店が出そろい、グルメの舌をたんのうさせてくれるからだ。旧暦の十二月二
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 5 PDF HTML
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18. 鶏料理のあれこれ
おそまきながら今年の干支(えと)にちなんで、鶏と料理の話をしよう。河北省も南端に近い武安の磁山村で近年発見された新石器時代の遺跡から、人間と鶏の骨の化石がいっしょに出土したが、この事実からもわかるように、鶏は五千年以上も前から中華民族と深い関係にあった。下って殷代(紀元前約十六世紀~約十一世紀)の甲骨文にはオンドリ、メンドリ、ヒヨコ、鶏卵などの名前が見られ、続く周代に成立した中国最古の詩集『詩経』
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 6 PDF HTML
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19. 湖南省 竜山トウチャ族の陶器
湖南省の竜山県は一七二九年の創設。湖北省、四川省と境界を接し、省都の長沙市からは五百九十八キロ離れている。全県はちょうど巨大な手のひらのようで、南北百三キロ、東西三十二·五キロ。ここに住むトウチャ族は、日常生活で陶器を好んで用いている。漢族やそのほかの民族と同様、ここの陶器はトウチャ族の文化と密接な関係を持っているのだ。明代の竜山窯の陶器は非常に有名だったという。その窯跡から、日用陶器や青磁が発見
Author: 文·写真 馮進 Year 1993 Issue 6 PDF HTML
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20. 雨の町―雅安
四川省の雅安(があん)は広大な四川盆地の西外れにある。上空で高原の暖気流と盆地の湿った空気がぶつかってよく雨を降らせる。年間雨量一七七四ミリは北京のざっと三倍、「三日に二日は雨、外出にカサはつきもの」なのが雅安の習慣である。しかし去年は勝手がちがっていた。一週間ほど雅安にいる間、とうとう一滴も雨なしのカンカン照り。市民も面くらって、晩ご飯のすむころになると一斉に外に出て夕涼み。学生は木陰で勉強、子
Author: 文·写真 狄華 Year 1993 Issue 7 PDF HTML