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Your search : [ author:整理 丁歌 え·李玉紅] Total 120 Search Results,Processed in 0.088 second(s)
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61. 九十九の泉
広西(クワンシー)チワン(僮)族自治区の宜山(イーシヤン)縣第六区拉利(ラーリー)鄕にトウリン(都霊)山という山がある。山にはふもとから頂まで九十九の泉があるが、頂にある泉は年中水のたえたことがなく、あたりは乳色の霧に包まれている。そしてそれにはおもしろい傳說がつたわつている。むかし、この山のふもとに、プーツオという若い樵(きこり)が住んでいた。ある日山へ柴刈りに出かけたプーツオは、とあるザクロの
Author: 整理·蕭甘牛 え·虹霖 Year 1959 Issue 5 PDF HTML
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62. 魚つり童子
むかし一人の年とつた漁師がいた。舟一そうと網一枚が身上で、晝は川で魚をとり、夜は舟を岸によせて舟のなかで眠るという貧乏ぐらしだつた。六月のある夜のこと、爺さんは洪水のために水かさをました川の岸に腰をおろし、がつかりした氣持ではげしい水の流れを眺めていた。と、突然川のなかほどにポカリと金色の火の玉が浮かんだ。火の玉はその場を動かずにチカチカと光つている。こりやバケモノだろうか、それともタカラモノだろ
Author: 整理·張士杰 え·虹霖 Year 1959 Issue 6 PDF HTML
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63. 奴隷のランゲとその妻の話
むかしむかし、地方の長(おさ)の家に奴隷(どれい)の夫婦がいた。二人は長の家の畑仕事のほかに、だれも足を踏みいれたことのない高い山のふもとまで長の家の牛や羊を飼いにいつた。年中くるしい日がつづいた。二人はそうして年をとつた。そしてやがて一人の男の子が生まれた。二人はその子にランゲという名前をつけ、眼に入れても痛くないほど可愛がつた。一生ひとからふみつけられ、むごいしうちを受けてきた奴隷にとつては、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 7 PDF HTML
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64. 三人のクンガ
むかし、あるところに同じ名前の男が三人いた。一人は長(おさ)のクンガといい、一人は執事のクンガといい、もう一人は大工のクンガといつた。大工のクンガには人並すぐれてきれいな妻がいた。そこで執事のクンガは、どうでもその女を自分のものにしようと考えた。ところが、大工のクンガの妻は性根のしつかりした女だつたので、さすがの執事のクンガも手の出しようがない。思いあまつた執事のクンガは、女を手にいれるためには、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 11 PDF HTML
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65. 望娘灘(ワンニヤンタン)
むかしむかし、ある村の小川のほとりに、母子が二人で住んでいました。母親は四十いくつで、村人たちから聶媽媽(ニエマーマー)とよばれていました。息子は十四、五歲の少年で、聶郞(ニエラン)といいました。母子二人は猫のひたいほどの畑を小作していましたが、とてもくらしはたつてゆきません。そこで聶郞がひまをみては山に薪取りや草刈りにいつて、くらしのたしにしていました。聶郞はまつすぐな氣性の少年で、どんな苦しい
Author: 整理·李華飛 え·虹霖 Year 1959 Issue 12 PDF HTML
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66. 宝の飼葉桶
わたしたちの村からほど近いところに松の木のこんもりと茂つた山があります。山は高くて、どこまでもつづいています。少なくとも百華里はあるでしようか。夏になると、山の頂には、いつも白い薄雲がかかります。山には一抱えもある松の木が沢山生えていて、年じゆう青あおと枝をしげらせています。あの山のいちばん高い頂に石の像が立つていますが、言い伝えによるとあの石像は牛飼いの牧童をかたどつた像で、あの山が生まれたのも
Author: 整理·董均倫 江源 え·虹霖 Year 1960 Issue 2 PDF HTML
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67. 蕎麥むすめ
むかし、あるところに忙生(マンシヨン)という男の子がおりました。両親は忙生が十三歳の時にどちらもこの世を去りました。親たちは一生汗水ながして働いてやつと、川のほとりの猫の額ほどの荒れ地を息子のためにのこすことができました。けれどもそこは、川の水かさがませばすぐ水びたしになるし、大風が吹けばすぐ砂で埋まつてしまうし、とても畑にはなりつこない、と誰からも見放されているようなところでした。さいわい、隣近
Author: 整理·董均倫 江源 え·虹霖 Year 1960 Issue 3 PDF HTML
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68. 紅河灘(ホンホータン)
とおいむかし、コロー草原に一人の長者がいた。長者は草原一の大金持、何千頭、何万頭というほど牛や羊や馬をかい、おおぜいの奴隷(どれい)をはたらかせて、じぶん一人ごちそうをたべ、きれいな着物をきてぜいたくなくらしをしていた。草原にすむ牧畜民たちはみんな長者の支配をうけ、領內の民百姓であつた。そうした民百姓のことで、長者の思いのままにならぬこととてはなかつた。だから、牧畜民たちはますます貧乏になるばかり
Author: 整理·吳巧玲 え·姚有多 Year 1960 Issue 5 PDF HTML
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69. 弓矢太郎の龍退治
むかしむかしのことです。プーラ村はほんとうに美しい所でした。周囲十何里の山やまには桃の木がびつしり生えており、村の前をきれいに澄んだ小川が流れていました。そして小川のほとりは一面緑の田園がひろがつていました。毎年六月になると、山の桃が熟れて、大きな桃が枝もたわむほど鈴なりになり、そよ風が甘い香りを何十里も遠いところまで運んで行きます。あたりを通る人はみな足をとめて一息いれました。「ここへくると仙人
Author: 整理 蕭丁三 え·李寸松 Year 1960 Issue 7 PDF HTML
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70. 賜幅の泉
むかし、町から数十華里はなれたところに、天までとどきそうな山々にかこまれ、山の麓には谷川が流れ、その両岸に二〇〇戸ばかり人家のある村がありました。この村には働きものが大勢いて、この痩せた土地を耕してりつぱな田畑をつくり、ふだんの年はいつものどかにくらしていました。ある年のことでした。端午の節句の日からずつとおてんと様が雨を一しずくも降らさないことがありました。村のまんなかを流れている小川はからから
Author: 整理·金剛 え·羅爾純 Year 1961 Issue 2 PDF HTML