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Your search : [ author:欽華 伯南] Total 49 Search Results,Processed in 0.112 second(s)
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11. 西周·玉牛調色器
赤橙黄緑青藍紫, 誰持彩練当空舞?……千紫万紅の絹布をかざして、誰が空を舞っているのか。毛沢東が詠んだ虹を賛美する名句だ。虹は七色。今日の絵の具皿も七組みなので、「七色盤」と呼ばれる。それは現代の色彩感覚を反映していると言えそうだ。音階の七声(しちせい)が宮·商·角·徴(ち)·羽の五音(ごいん)から発展したように、古代の色彩感覚も青·黄·赤·白·黒の五色だった。先哲老子も「五色令人目盲、五音令人耳
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 4 PDF HTML
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12. 遼·琉璃三彩菩薩
琉璃三彩菩薩は衆生済度の象徴として人間世界に降り立つが、造像されてすぐに両手を失い、一本の線香も供えられぬまま窯場の隅に捨てられ、そのまま長く地下に埋もれる悲運に遭遇した。だが一九八三年、北京門頭溝区竜泉務村北の水利工事で昔の琉璃(釉薬を施した陶)窯跡を発掘、人の救済に励む菩薩はようやく地下から救い出されたのである。瓦の破片にある遼代寿昌の年号から、当時の三彩(緑·黄·白)窯であることが分かった。
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 5 PDF HTML
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13. 三国·捧鉢陶俑 水さしと筆置き
こぶし大にもならず、使用の少ない水さしは、文房四宝(筆·紙·硯·墨)の“裏方”的存在。が、蔡侯紙(後漢の蔡倫が発明)より古く、二千年の歴史はある。水さしは漢魏には「書滴」、唐代は「硯水」、宋代は「硯滴」「水滴」「水盂」「水注」などと呼ばれ、以後も数々の雅称をもつ。そして、形も変化していく。漢魏の水さしは、筒状で獣足のついたものもあるが、銅製で亀の形をしたものが多い。また、四神の一つ“玄武”と呼ばれ
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 6 PDF HTML
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14. 速記
中国の文化は日本の文化の母親、つまり母文化だ―日本の人びとはこういう謙虚な表現をされます。歴史的に見れば、たしかにそういう部分もあるでしょうが、すべてがそうであるとは言えません。例えば、今、中国で使っている扇子は日本から教わったものです。日本の扇子は、宋代にすでに中国へ伝わっています。また、中国で現在使われている中国語の速記も、日本の速記の影響を受けているのです。郭沫若氏は、若いころに日本語の速記
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 7 PDF HTML
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15. 春秋·虎耳蟠虺紋銅壺
黄国を知る人は少ない。が、黄浦江と言えば、うなずく人は多いだろう。黄浦は黄歇浦とも言い、楚の宰相黄歇がここを浚渫(しゆんせつ)したことからその名がある。楚の人だが、黄国の末裔である。黄浦の名は黄歇に由来し、黄の姓は黄国からきた。黄浦と黄国の縁は深い。紀元前六四八年、黄国は楚によって滅びた。すでに二千六百年以上を経るが、古城は今も河南省潢川県の西北六キロの隆古集に残る。城内は南北一八〇〇メートル、東
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 7 PDF HTML
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16. 手紙
西方での手紙の起源については、こんな奇異な話が伝わっています。古代ギリシャでは、奴隷主は奴隷の頭皮に手紙を書き、郵便奴隷によって消息を伝えたそうです。奴隷の頭をそって手紙を書き、髪の毛が伸びるのを待って“発送”した。つまり奴隷の頭皮は便箋に、髪の毛は封筒に、奴隷の体は郵便配達夫にと、“生き道具”としてさまざまな働きをしました。当時、密書のやりとりには多分このような方法をとったのではないでしょうか。
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 8 PDF HTML
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17. 唐·芝鹿紋銀盤
近年、東西文化交流の証左となる遺物の考古学的発見がなされているが、今月号の芝鹿紋銀盤はその傑作のひとつだ。一九八四年三月、河北省寛城県大野峪村から出土した。直径五〇センチ、高さ一〇センチ、盤(平皿)の真ん中に芝角をもつ鹿が遊ぶ。そして長さ七·六センチ、巻葉状の足三本が盤を支える。縁の文様、鹿とも上質の金でほどこされている。一見すると、この盤は人々に奇異な印象を残す。異国情緒をにおわせるその形が中国
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 8 PDF HTML
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18. 胭脂
胭脂(えんじ)―日本の読者の皆さんにはなじみの薄い言葉かもしれませんが、これは、古くから東洋文化の女性美の象徴の一つ、口紅、頰紅のことです。人類の生活を彩ってきたこの赤い色の化粧品は、いまではたいていの家にあって、別に珍しいものではなくなっています。しかし、その起源となると、詳しい人は少ないでしょう。『紅楼夢』の中に「宝玉は女の子の胭脂をこっそり食べるのが大好き」とあり、唐詩に「三千宮女胭脂面」と
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 9 PDF HTML
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19. 前漢·鎏金銀竹節薫炉
前漢の香炉といえば、まずは漢武帝の博山炉を挙げねばならない。記載では、西王母(中国に古く信仰された女仙)が、三千年に一度実るという仙桃とともに武帝に贈ったもの。いわば天上の品だ。これは一つの神話にすぎないが、六年前、陝西省興平県の武帝墓近くからひときわ異彩を放つ博山炉が出土、人びとを驚かせた。まさに神品というにふさわしい。文様を見てみよう。主体をなすのは竜。台には、とぐろを巻く二匹の竜の透かし彫り
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 9 PDF HTML
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20. 座右銘
座右銘とは、常に身辺に置いて日常の戒めとする言葉を言います。古来、東洋文化圏ではなじみ深いものです。現在では、銘刻もなく、座右に置くこともなくなっていますが、なお座右銘と呼ばれています。人々はこれを別に不思議には思わないようですが、座右銘が、原始社会の一種の、底のとがった土器に始まったと言えば、きっと天下の奇談と思うことでしょう。ところが、この話には確かな根拠があるのです。
Author: 郭伯南 Year 1987 Issue 10 PDF HTML