胭脂(えんじ)―日本の読者の皆さんにはなじみの薄い言葉かもしれませんが、これは、古くから東洋文化の女性美の象徴の一つ、口紅、頰紅のことです。人類の生活を彩ってきたこの赤い色の化粧品は、いまではたいていの家にあって、別に珍しいものではなくなっています。しかし、その起源となると、詳しい人は少ないでしょう。『紅楼夢』の中に「宝玉は女の子の胭脂をこっそり食べるのが大好き」とあり、唐詩に「三千宮女胭脂面」と...
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胭脂(えんじ)―日本の読者の皆さんにはなじみの薄い言葉かもしれませんが、これは、古くから東洋文化の女性美の象徴の一つ、口紅、頰紅のことです。人類の生活を彩ってきたこの赤い色の化粧品は、いまではたいていの家にあって、別に珍しいものではなくなっています。しかし、その起源となると、詳しい人は少ないでしょう。『紅楼夢』の中に「宝玉は女の子の胭脂をこっそり食べるのが大好き」とあり、唐詩に「三千宮女胭脂面」と...