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Your search : [ author:陳文彬] Total 22 Search Results,Processed in 0.118 second(s)
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1. 中国語あれこれ
(一)世界中の人間は、人種と民族を問わず、子供の時から二、三年の間に母国語を覚えるものである。大人でも、人によっては、非常に短かい期間に色々な方言や外国語を覚えることができる。「ことばは模倣である」とよくいわれる。耳で人の発音をきいてその通りに模倣し、前後の動作の関連に気をつけて、その意味を理解する。たいていの子供は、三つ四つになると、ふつうの生活に必要な母国語を覚えてしまう。この点から見ると、こ
Author: 陳文彬 Year 1973 Issue 9 PDF HTML
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2. 「娘」についての話
本誌一九七三年九月号の「中国語あれこれ」でもちょっとふれましたが、「娘」とかくと日本では「むすめ」。ところが現代中国共通語では「お母さん」。どうしてこうもちがった意味になったのでしょう?まずその歴史的に変化した跡を見てみましょう。今から千四百余年前、北斉時代までは中国でも「娘」(ニアン)(niáng)とか「娘子」(ニアンツ)(niángzi)は日本語とおなじく「むすめ」の意味でした(『夢粱録』『北
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 1 PDF HTML
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3. 「女、奴」から「婦女能頂半辺天」まで
「女」はnǚとよみ、どれいの「奴」はnúとよみます。発音もよく似ていますし、古い文字で書きますと、「女」は「?」で、「奴」は「?」です。「?」はひざまずき、両手はかさなっていて、何ものかでしばられている形です。「?」はその右がわに「ㄡ」がついています。「ㄡ」は右手を省略した古い文字の書きかたですから、右手で女をつかまえている形です。どちらも「奴隷」の意味であったようです。「男が奴隷になる前に女の方
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 2 PDF HTML
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4. 「老」についての話(一)
「老(ラオ)」(lǎo)は、中日両国ともに、書きことばや話しことばでよく使っていますから、誰でもそのふつうの意味を知っていると思います。ところが、その意味は多種多様で、中日両国人民はかならずしも同じ意味に使っているとはかぎりません。もちろん全く同じ意味に使われている場合もありますが、全然ちがう場合、部分的にちがう場合、また、同じ意味に使われていながら、その度合いやニュアンスがちがう場合などがありま
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 3 PDF HTML
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5. 「老」についての話 (二)
「老」がもともと年寄の意味であることは中日両国ともに同じで、ただその使い方にいくらかの意味合いやニュアンスのちがいがあることは前に話しました。こういう例はたくさんありますが、ここでもう一つその例をあげて、次に移ることにしたいと思います。「老子(ラオツ)」(lǎozi)は元来「父親」の意味ですが、時には老人の自称の意味にも使います。つまり「我が輩」とか「わし」の意味です。旧社会には、尊敬されているの
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 4 PDF HTML
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6. 「老」についての話(三)
「老」が「年寄り」の本来の意味から離れて、「長年の」「古い」「尊敬」とか「親しみ」を持つ意味に使われる例をいくつかあげましたが、こういう例はとてもあげきれませんので、次に移ることにします。旧社会では「老爺(ラオイエー)」(lǎoye)といいますと、「外祖父」の意味の外に、官吏に対する呼称として、日本の「お役人さま」に似たニュアンスをもっており、その語感はこのことばを使う人の心情によります。新社会で
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 5 PDF HTML
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7. 「小人」から国家の主人まで
「小人」(xiǎorén)ということばは、そのまま「小さな人」という意味ですが、これからいくつかのちがった意味が生まれました。中国の古い文献には、この「小人」ということばがよくでてきます。まず、「小人」とは、奴隷主貴族、封建地主階級が、奴隷、農民、手工業者その他の勤労人民を軽蔑してよぶときに用いました。他方、奴隷主貴族たちは、自分や自分たちに奉仕する反動的知識人を「君子」(jūnzǐ)とよんでいま
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 7 PDF HTML
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8. 「小」についての話
二千年来、孔孟のいわゆる「教え」によって「小人」とさげすまれて来た勤労人民が、毛主席と中国共産党の指導のもとに国の主人公となったことは、本誌七月号の拙文でもふれたとおりです。ところで、解放後、党、政府あるいは人民解放軍の要職についている人びとの中には「紅小鬼」出身の人が少なくありません。「紅小鬼(ホンシヤオクオエ)」(Hóngxiǎoguěi)とは赤い小鬼かとびっくりする人もいるかも知れませんが、
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 8 PDF HTML
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9. 「大」についての話
中国の新聞や雑誌を見られたかたは、「十大」(Shí dà)ということばが、いろいろな所に出てくるのに気が付かれるでしょう。この「十大」というのは一九七三年八月に開かれた中国共産党第十回全国代表大会のことで、十回の「十」と代表大会の「大」をつないで「十大」と省略していったのです。ですから党の九全大会は「九大」(Jlǔdà)ということになります。ところが、「四大」(Sì dà)といいますと、同じように
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 9 PDF HTML
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10. 「上」と「下」についての話
「上」「下」は図形で示すわけにはいきませんから横に棒を一本ひいて境界線とし、その上に一点を打って「·一」(上)とし、その下に一点を打って「一·」(下)とします。こういう方法で作った文字を「指事文字」といいます。このような文字は百あまりにすぎませんが、「上」「下」の二字はこの中でもっとも代表的なものです。そして「·一」は後世だんだんと「上」と書き、「一·」は「下」と書くようになりました。「上」「下」
Author: 陳文彬 Year 1974 Issue 10 PDF HTML