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Your search : [ author:整理 本誌·林曄] Total 113 Search Results,Processed in 0.135 second(s)
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11. 六人兄弟
むかしむかし、あるところに、かしこい働きものの娘がおつた。その娘の仕事のしぶりのすばやいことといつたらなかつた。朝起きて生麻の緖を蒸して、それを裂いて、糸によつて、ねり絹のようにやわらかな麻布に織つて、さてその麻布で飯びつをつつんで、野良へ持つていつても、畑に出た人たちの朝飯にちやんと間に合うほどであつた。娘の名は遠近に知れわたつておつたから、嫁にもらいたいという人がひきもきらずにやつて來て、娘の
Author: 整理·吉雲 え·虹霖 Year 1959 Issue 8 PDF HTML
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12. とんち男と高利貸
むかし、大金持の旦那がいた。大変なしみつたれで、命よりも金の方が大切だという男だけに、その男から金を借りると、目の玉がとびでるほど高い利子をとられた。おまけに利子が利子をうんで、またたくまに、田畑や家を賣りはらつても、娘を賣つても返しきれないほど、借金をしよいこまねばならなかつた。びんぼうな村人たちは、ほとんどこの高利貸からひどい目にあわされ、誰ひとりとしてその高利貸をうらまぬものはなかつた。なん
Author: 整理·華仁 え·虹霖 Year 1960 Issue 1 PDF HTML
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13. 白嘎拉(パイカラ)山の話
むかし、大興安嶺(ターシンアンリン)の白嘎(パイカラ)拉山(シヤン)のふもとはすばらしい狩場であつた。けれどもオロチヨンの狩人(かりうど)たちは「あそこへは行けん。あそこには瑪猊(マーニー)がいる」といつて誰も近づかなかつた。瑪猊というのは、オロチヨンの人たちのあいだに語りつたえられてきた人を食う猛獣である。けれどもまだ誰も瑪猊を見たものはなかつた。ここにある狩人の夫婦がいて、二人は瑪猊が出るとい
Author: 整理·古蘭 え·虹霖 Year 1960 Issue 4 PDF HTML
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14. グナンの虎退治
むかし、ある汗(カーン)の国に、まずしい牧(アラト)人が住んでいた。妻は三人の子供を生んだが、みんな死んでしまつた。それで夫婦はたつた二人でさびしくくらしていた。ある年の冬のこと、牧人の妻は思いがけなく男の子を生んだ。夫婦はたいへん喜んだが、さてどうしてこの子を育てたものかと二人は眉をよせた。まずしい牧人夫婦の家には、牝牛一頭と山羊二頭しかいない。子供を育てるといつても、これではしようがない。二人
Author: 整理 塞野 え·墨浪 Year 1960 Issue 6 PDF HTML
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15. エンマ大王の最期
むかあし、むかし、ある村に一人の貧乏な男がおつたと。苗字を劉(リユウ)といつて、次男坊で、目から鼻にぬけるほど頭のよい、すばしこい男であつたから、村の衆はみんな、その男を「劉二仙(リユウアルシエン)」と呼んでおつた。劉二仙は四十そこそこの歳であつたが、ヒゲにはもう白いものがまじつておつた。話かわつてこちらはエンマの大王である。人間を地獄におくることばかり考えておるこのエンマの大王は、ある日自分の役
Author: 整理 嚴兵 え 李玉 Year 1960 Issue 10 PDF HTML
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16. 金のニワトリ
むかしむかし金鷄山のふもと一帶にこんな話がかたりつたえられていました。金鷄山には一羽の金のニワトリがすんでいて、金の倉の番をしている。每朝いちばんにときを告げるのもこの金のニワトリで、村のニワトリたちはその声を聞いてやつとときをつくるのだ。だから、もし金のニワトリが鳴かなかつたら、金鷄山はいつまでたつても夜があけない、というのです。金鷄山は高いけわしい山でした。山は大きな老木の密林におおわれていま
Author: 整理·王燮(ワンシエ) Year 1958 Issue 9 PDF HTML
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17. 九十九の泉
広西(クワンシー)チワン(僮)族自治区の宜山(イーシヤン)縣第六区拉利(ラーリー)鄕にトウリン(都霊)山という山がある。山にはふもとから頂まで九十九の泉があるが、頂にある泉は年中水のたえたことがなく、あたりは乳色の霧に包まれている。そしてそれにはおもしろい傳說がつたわつている。むかし、この山のふもとに、プーツオという若い樵(きこり)が住んでいた。ある日山へ柴刈りに出かけたプーツオは、とあるザクロの
Author: 整理·蕭甘牛 え·虹霖 Year 1959 Issue 5 PDF HTML
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18. 魚つり童子
むかし一人の年とつた漁師がいた。舟一そうと網一枚が身上で、晝は川で魚をとり、夜は舟を岸によせて舟のなかで眠るという貧乏ぐらしだつた。六月のある夜のこと、爺さんは洪水のために水かさをました川の岸に腰をおろし、がつかりした氣持ではげしい水の流れを眺めていた。と、突然川のなかほどにポカリと金色の火の玉が浮かんだ。火の玉はその場を動かずにチカチカと光つている。こりやバケモノだろうか、それともタカラモノだろ
Author: 整理·張士杰 え·虹霖 Year 1959 Issue 6 PDF HTML
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19. 奴隷のランゲとその妻の話
むかしむかし、地方の長(おさ)の家に奴隷(どれい)の夫婦がいた。二人は長の家の畑仕事のほかに、だれも足を踏みいれたことのない高い山のふもとまで長の家の牛や羊を飼いにいつた。年中くるしい日がつづいた。二人はそうして年をとつた。そしてやがて一人の男の子が生まれた。二人はその子にランゲという名前をつけ、眼に入れても痛くないほど可愛がつた。一生ひとからふみつけられ、むごいしうちを受けてきた奴隷にとつては、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 7 PDF HTML
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20. 三人のクンガ
むかし、あるところに同じ名前の男が三人いた。一人は長(おさ)のクンガといい、一人は執事のクンガといい、もう一人は大工のクンガといつた。大工のクンガには人並すぐれてきれいな妻がいた。そこで執事のクンガは、どうでもその女を自分のものにしようと考えた。ところが、大工のクンガの妻は性根のしつかりした女だつたので、さすがの執事のクンガも手の出しようがない。思いあまつた執事のクンガは、女を手にいれるためには、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 11 PDF HTML