むかしむかし金鷄山のふもと一帶にこんな話がかたりつたえられていました。金鷄山には一羽の金のニワトリがすんでいて、金の倉の番をしている。每朝いちばんにときを告げるのもこの金のニワトリで、村のニワトリたちはその声を聞いてやつとときをつくるのだ。だから、もし金のニワトリが鳴かなかつたら、金鷄山はいつまでたつても夜があけない、というのです。金鷄山は高いけわしい山でした。山は大きな老木の密林におおわれていま...
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むかしむかし金鷄山のふもと一帶にこんな話がかたりつたえられていました。金鷄山には一羽の金のニワトリがすんでいて、金の倉の番をしている。每朝いちばんにときを告げるのもこの金のニワトリで、村のニワトリたちはその声を聞いてやつとときをつくるのだ。だから、もし金のニワトリが鳴かなかつたら、金鷄山はいつまでたつても夜があけない、というのです。金鷄山は高いけわしい山でした。山は大きな老木の密林におおわれていま...