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Your search : [ author:写真 文·郭 実] Total 3424 Search Results,Processed in 0.107 second(s)
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1. 吊井から哈妮宮へ
この三月、中国の女子バレーボールナショナルチームが猛洞河を漂流したと聞いて、私も「天下第一の流れ」と言われるこの地を訪れてみたいと思った。それが実現したのは、水量の最も多い六月の終わりである。湖南省西部、トウチャ族ミャオ族自治州の永順県を流れる猛洞河。百キロの沿岸は、密林や深い谷、生息·生育する珍しい動植物、少数民族の習俗など、都会では味わうことのできない素朴で自然豊富な世界を楽しめる。湖南省の省
Author: 写真·文 郭実 Year 1993 Issue 10 PDF HTML
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2. 『芙蓉鎮』の町、王村鎮
猛洞河の本流と支流は合流したのち王村鎮に至る。王村鎮は湖南省西部で二千年の歴史を持つ古い町だ。河をさかのぼれば四川、貴州に通じ、下れば湖北、上海に達する水陸の要地である。歴史的に見ると、王村鎮はトウチャ(土家)族の王が役所を置いた地で、唐代に至りトウチャ王は役所を数十キロ離れた町、老司城に移した。水陸の交通が便利なため、今世紀初頭、王村鎮では商業が発達し、大小の商店が数百軒、桐油、茶油(茶の実から
Author: 写真·文 郭実 Year 1993 Issue 12 PDF HTML
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3. ダンス熱都市をいろどるー風景
つい10年前まで、中国人のほとんどは「競技ダンス」などというものの存在を全く知らなかった。だが昨年は、北京、上海、武漢、大連などの大都市で、全国的あるいは国際的な規模での競技ダンスの大会が相次いで開かれている。たくさんのマニアがダンス教習所に通い、あるいは街角で手軽に楽しみ、いまや中国には、相当な「ダンス熱」が定着したと言えるだろう。一九八六年に日本の舞踊家、山口繁雄氏が北京を訪問し、中国人に国際
Author: 写真·文 郭実 Year 1994 Issue 4 PDF HTML
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4. 8頭から70頭へ トウホクトラ繁殖センター8年の成果
トウホクトラ(東北虎)は、シベリアトラとも呼ばれる。中国東北部とシベリア地方に住んでいるからだ。体長三メートルを超える威容と、額の部分の斑紋が「王」の字のように見えるところから「獣の王」と言われるが、人間の自然破壊のため今や絶滅の危機に瀕している。一九七〇年代半ばの調査では、野生のトウホクトラはわずか八十頭あまりしかいなかった。八〇年代にはもう痕跡を発見することも困難になり、「基本的にはすでに絶滅
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 3 PDF HTML
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5. 黒山頭の古城の跡
オウンク草原に別れを告げて、一人で額爾古納(エルグン)河流域で最初に出合う町―黒山頭鎮に向かった。北の辺境地帯では、町と言っても南方のようにたて込んでいない。黒山頭鎮と言ったって、草の生い茂った丘の上に、家々が勝手気ままに散らばっているのだ。二十世紀はじめ、河北省や山東省から流れてきた漢族と、シベリアから南下してきたロシア人たちが額爾古納河の中·下流の一帯に住み着き、毛皮や山の幸を持って河沿いに海
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 4 PDF HTML
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6. 中ロ国際結婚の後裔たち
黒山頭から室韋鎮(鎮は町)までは百キロあり、一日おきにバスが一便出る。この日、私は夜の明けやらぬうちから待って、やっとすしづめのバスに乗り込んだ。エルグン河の流域には、中国とロシアの混血児が沢山散らばっているが、室韋鎮にはその子孫が比較的まとまって住んでいる。バス道路の両側をふさぐ山がだんだん高くなり、立ちならぶ白樺の木が車窓をたたきはじめると、私の耳にあのロシア民謡の激しくも哀愁に満ちた調べが聞
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 5 PDF HTML
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7. 砂金採りの人びと
この辺りの人は、エルグン河には金が流れていると言うが、それは、エルグン河に沿った砂岩の中に、金を豊富に含有した鉱石があると言うことである。朝早く、ジープに乗って河沿いのガタガタ道を、金鉱に向かって走った。運転手の話では、エルグン河の砂金採りは百年以上の歴史があり、昔は国境を越えてロシヤ人も砂金採りに来ていたし、清の時代には、エルグン河と黒竜江の接点に当たる恩和哈達鎭は朝廷に献納する金の重要な産地だ
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 6 PDF HTML
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8. トナカイと暮らす敖魯古雅(アオルコヤ)郷の人たち
幾日も雨が降り続いて、砂利道は車が通れなくなり、止むなく私は室韋鎮に閉じ込もっていたが、やっと晴れて車が動くと言うので、思い切って大興安嶺の北麓で、オウンク族が昔ながらの狩猟と、トナカイの飼育を続けているアオルコヤ郷に行くことにした。オウンク族はもともとシベリヤのバイカル湖一帯で暮らしていたが、十九世紀にエルグン河流域に移住して、三つに分かれた。一つはオウンク旗(県)草原で放牧生活を営み、一つは扎
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 7 PDF HTML
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9. 原始林の守り
オウンク族の猟民たちの取材をおえた私はエルグン河に沿って更に奥に進み、広大な大興安嶺の森林地帯に入っていった。モルダガ鎮に着いて、林業局の人に聞いたところでは、エルグン河の東側、南は安格林、北は恩和哈達、東は満帰で囲われた地帯が、いま中国に残る最大の原始林保護区だという。私の当初の考えは、この森林を通り抜けてエルグン河と黒竜江がつながる恩和哈達鎮まで行くということだった。ただしこの道にはバスは通っ
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 8 PDF HTML
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10. 豊かさな目ざめた農村女性たち
甘肅省隴西(ろうせい)県は、省都蘭州市東南約50キロ、本誌4月号で紹介した定西県からそう遠くない黄土高原の中にある。年中干ばつに悩まされ、土地は瘦せ、中国でも最も貧しい地方の一つとされてきた。経済的貧困は精神的貧困につながる。この地方の女性の大部分は文字を全く、あるいはほとんど知らず、すべてを夫に依存し、その社会的地位は昔から向上するということがなかった。彼女らは、ただ子どもとかまどの周辺をはいず
Author: 写真·文 郭実 Year 1995 Issue 9 PDF HTML