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Your search : [ author:整理 陳耕え·楊永青] Total 107 Search Results,Processed in 0.098 second(s)
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31. 金色のタネ
甘くて香ばしいトウモロコシを食べるとき、わたしたちはつぎのような胸のうたれる物語を思いうかべます。むかしむかし、チワン(僮)族の祖先はある山里に住み、苦しい暮しをしていました。まいにち、多くの人たちが隊を組んで、山をのぼり、川をわたつて、野獣を狩り、魚をとりましたが、どうしても腹いつばい食べることができず、寒さをしのぐこともできません。それに山奥の虎や豹や狼が出てきては人びとを傷つけます。これらの
Author: 整理·莫如鯤 え·羅爾純 Year 1961 Issue 4 PDF HTML
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32. ゆめに出てくる黒い牛
ある家にふたりの兄弟がいました。兄はずるくて横着で怠け者、弟はまじめで律儀で働き者でした。家には黒牛が一頭おりました。弟は牛をいたわるので、牛も弟のいうことをよくきいて、畑を耕すときなどはしるようにすきをひっぱってくれました。何年かたったある日、兄弟はいちどにふた親をなくしました。兄弟は泣く泣く野辺のおくりをし、やがて三七二十一日の忌みもあけました。ちょうど忌み明けの日の晩でした。弟が寝ているとこ
Author: 整理 馬烽 え 李玉紅 Year 1962 Issue 10 PDF HTML
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33. 五人の娘たち
あるところに、五人の姉妹がいました。娘たちはちょっとかわった名まえで、長女が〈かんざし〉、次女が〈うでわ〉、三女が〈ゆびわ〉、四女が〈みみわ〉、末の娘が〈さいふ〉という名まえでした。娘たちははやくおとっつあんに死なれ、おかあさんは娘たちをつれて二番目のおとっつあんのところへ嫁にゆきました。このおとっつあんは行商人でしたが、心のつめたい人で、おまけにけちんぼうでした。娘たちには新しい着物をつくってや
Author: 整理 趙燕翼 え 李玉紅 Year 1963 Issue 2 PDF HTML
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34. 茶の山の霧
一むかし、ある茶山に、香娘(シヤンニヤン)という娘が住んでいた。娘は茶をつんでくらしをたてていた。娘が茶をつみにいくと、いつも娘の頭の上に七色の雲が寄ってきた。ある日、お茶をつんでいた娘は、急に気分がわるくなったので、カゴを置いて家にかえって寝た。けれどしばらくすると空がくらくなって、いまにも雨がふりだしそうになった。娘はまた起きだして茶山にカゴをとりにいった。みると、カゴには茶がいっぱいつんであ
Author: 整理 陳瑋君 え 李玉紅 Year 1963 Issue 4 PDF HTML
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35. 天女の話
董永(トンユン)とおっかさんは、ひどい貧乏ぐらしをしていた。董永はまいにち山へしばかりにゆき、おっかさんは家でせんたくやぬいものをした。ある日、おっかさんは病気にかかり、肉あんこのはいった餃子(ぎようざ)がたべたいといいだした。肉を買う金がないので、董永は途方にくれた。どうしたものかと考えながら、山へしばかりにゆくと、目のまえに大きな白ウサギがとびだしてきた。董永は、〈しめしめ、ギョウザのあんこに
Author: 整理 李書田 え 李玉紅 Year 1963 Issue 6 PDF HTML
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36. 孟姜女のはなし
むかしむかし、姜(ジヤン)どんの家でヒョウタンの種をまいたところが、ツルがとなりの孟(モン)旦那のやしきの屋根までのびて、大きなヒョウタンがなった。孟旦那の家のものがどっこいしょとおろして割ってみると、なかにちょこなんとかわいい女の子がすわっておった。女の子は孟姜女(モンジヤンニユイ)という名前をつけられた。孟姜女は大きくなると、弁天様のようにきれいになった。大金持ちの孟旦那は、広いやしきの奥庭に
Author: 整理 李清泉 え 李玉紅 Year 1963 Issue 7 PDF HTML
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37. 鹿のお嫁さん
むかしむかし、あるところに働きもののおじいさんがいました。おばあさんはとっくになくなって、二人の娘と暮らしていました。大きい方は阿仰(アーヤン)という名前で、小さい方は阿宜(アーイ)と呼びました。ある日、おじいさんは山に松と杉の木を切りに出かけてゆきました。木を切りたおして燃やし、そのあとにアワの種をまこうと思ったのです。おじいさんは山の上にのぼって、おべんとうを地面に置くと仕事にとりかかりました
Author: 整理·往了 当膠 え·李玉紅 Year 1964 Issue 7 PDF HTML
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38. ハンリーマオと鹿娘
むかし、若くてりりしい狩人がいました。ハンリーマオといって、十八になったばかりでした。ハンリーマオが十五歳のときに、お父さんもお母さんも病気になって亡くなりました。両親が死んでしまったのでハンリーマオは青毛の馬と一張りの弓、一振りの刀、それに腰のきりりとひきしまった猟犬とするどいくちばしをもった鷹だけを残して、その他のものはみんな売りはらい、木でつくった家に一人で住んでいました。ですからハンリーマ
Author: 整理·李景山 え·李玉紅 Year 1964 Issue 11 PDF HTML
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39. ふたリの兄弟とふたリの姉妹
むかしむかし大昔、鳥やけだものがはびこって、人間が住めなくなってしまったことがありました。大きな山のふもとにあった小林寨(シヤオリンチヤイ)も、鳥やけものの巣となり、人びとは遠くへ逃げていってしまいました。その村に、兄弟がたった二人、残っていました。その兄弟は毎日、雀をとって暮らしていました。はじめのうちは雀がたくきんとれましたが、そのうち一羽もとれなくなってしまいました。毎日だれかが仕掛網から雀
Author: 整理·竜玉石え·李玉紅 Year 1965 Issue 2 PDF HTML
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40. 〈水の玉〉
雲南(ユンナン)省の南に黒底壩(ヘイテイパー)というところがあります。ここはこの付近で誰一人知らぬもののないほど、土地のゆたかなところです。黒底壩はなだらかな山にかこまれ、美しい野の花が一面に咲きみだれています。そうしてここにチワン(僮)族のなかまである儂人(ノンレン)が住んでいます。村のまわりにはうっそうとした松や柏が茂っており、緑の竹林や、大きな棕梠(しゅろ)の木やバナナの木もあります。村のま
Author: 整理·李斌 え·李玉紅 Year 1965 Issue 3 PDF HTML