Current Location: Home » Full Text Search
Your search : [ author:李順然] Total 165 Search Results,Processed in 0.147 second(s)
-
22. 「簡体字」
先日のことです。北京の本屋さんで『二十一世紀―漢字が威力を発揮する時代』というタイトルの本を目にしました。この本に収められた数編の論文は「コンピューターなどの近代科学の進歩は、漢字に活路をもたらす可能性を秘めている」ということから話をおこし、「単純に漢字は後れた文字で中国の前進の重荷になっているとかたづけてしまう論調は再検討すべきだ」と説き、「漢字にたいする公正な、客観的な再認識」を求めていました
Author: 文·李順然 え·于叔方 Year 1991 Issue 8 PDF HTML
-
23. 書と本
中国では一般に五日間の平均気温十度から二十二度までを春とし、また秋としています。この規準ですと、北京の秋は九月八日から十月二十二日までの四十五日間ということになります。宋の詩人楊万里(一一二七~一二〇六年)が『感秋』という詩で「書冊は秋に読む可く、詩句は秋に捜す可し」と歌っているように、中国でも秋は読書の季節、今回は読書にちなんだお話です。中国旅行の魅力の一つは、筆談である程度意志が通じることだと
Author: 文·李順然 え·于叔方 Year 1991 Issue 9 PDF HTML
-
24. 登高·秋游
四月号の第四話のタイトルは、「踏青(タアチン)·春游(チユンヨウ)」でしたね。「春游」とは春のピクニックのこと、昔はこの春游のことを「踏青」―青青と萌えでた若葉を踏む―とも言っていたそうです。四月の北京は「梨(り)花(か)は淡白(たんぱく)にして柳(やなぎ)は深青(しんせい)、柳絮飛(りゆうじよ)ぶ時花城(はなしろ)に満(み)つ」(宋·蘇賦―一〇三六~一一〇七年)といった春景色に溢れていました。あ
Author: 文·李順然 え·于叔方 Year 1991 Issue 10 PDF HTML
-
25. 雁来紅
北京のいちばん美しい季節は、なんといっても秋でしょう。色彩の魔術師ともいわれた梅原竜三郎画伯は、天高気爽(てんたかくきさわやか)―爽やかな大気をバックに大自然と古建築群が織りなす北京の秋の絢爛豪華な絵巻きにすっかり魅せられたようです。梅原竜三郎の前後六回の北京長期逗留のうち五回までが秋で、「北京秋天」「紫禁城」「長安街」「天壇」といった北京をテーマにした名作を残しています。しかし、美人薄命とでもい
Author: 文·李順然 え·于叔方 Year 1991 Issue 11 PDF HTML
-
27. 第十六話門球
わたしの.住んでいる北京市の西城区は東京都の中野区と友好区の関係を結んでいます。そんなわけで西城区と中野区とのあいだではいろいろの交流があるのですが、去年の秋には中野区の高齢者の「門球訪中団」が北京を訪れて西城区の高齢者門球チームと友好試合をおこないました。え1「門球ってなんだ…」。ハイ、中国語では「門球」と発音するのです·が、門はゲート、球はボール、ゲートボールのことです。この中野区の「門球訪中
Author: 文·李順然え·干叔方 Year 1992 Issue 4 PDF HTML
-
28. 第十七話天天向上
春の短い北京の五月、街の緑は一気に新緑から万緑に衣替えします。こうした緑の大海原の合間、合間に折り折り姿をみせるあの文字、この文字ーときには励ましを、ときには安らぎを、ときには戒めを……感じさせてくれる街かどの標語のあの文字、この文字です。励ましfこのところ、北京の街かどでよく「2000」というアラビア文字を目にします。北京の街の標語のニューフェースといえるかもしれません。「2000誰の横には青·
Author: 文·李順然え·干叔方 Year 1992 Issue 5 PDF HTML
-
29. 第二十話八八八八
今回は数字の話です。タイトルの「八八八八」とは?まあ、ゆっくり最後まで読んでください。かなりはっきりした形で残されている中国最古の数字は殿代(紀一兀払則十山ハ世紀~紀元前十一世紀)の甲骨文字のなかにみられるものです。甲骨文字の一から十までの数字は次のようなものです。一、二、三、一≡、〈、X、十、〕〔、a、―です。よくみていると漢字のルーツが浮かんでくるようですね。甲骨文字とは中国古代の殿王朝が占い
Author: 文·李順然え·干叔方 Year 1992 Issue 8 PDF HTML
-
30. 第二十三話個と団
「中国の人はどうも個性に欠けているのでは……」―ときどきこんな声が耳に入ってきます。たしかに、「紺一色」の人民服時代、「紅一色」の「文化大革命」時代の中国……、こうした中国からは「個性に欠けている」というイメージが浮かぶかも知れません。ですが、中国人の実生活のなかに一歩足を踏み入れてみると、そこには溢れんばかりの個性が感じられることでしょう。紀元前二三〇年ごろに書かれたという『韓非子』には、「目を
Author: 文·李順然え·于叔方 Year 1992 Issue 11 PDF HTML