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Your search : [ author:文·丘桓興カメラ·魯忠民] Total 25 Search Results,Processed in 0.072 second(s)
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21. 名酒 茅台の里 貴州篇
中国きっての名酒茅台酒は貴州省仁懐県茅台鎮(町)で産する。昨年の冬、わたしは中国民航機に乗って西南へ二〇〇〇キロを飛び、貴州省の省都·貴陽市に来た。すぐ茅台鎮に向ったが、折悪しくその日は寒波の襲来に遭った。山をめぐる道ばたの木々は、まっ白な霧氷がついている。夕方、山々にとり囲まれた谷あいの小さな町、茅台鎮に着くと、頰を撫でるようなそよ風にのって、芳しい酒の匂いがぷんと鼻をついた。ふと「風来りて隔壁
Author: 文·丘桓興 カメラ·魯忠民 Year 1986 Issue 3 PDF HTML
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22. 馬帮喜鵲衣火把節 雲南篇
馬帮―山間運送隊一筋の山道が金色のリボンが舞うように、一面の茂みをぬって山上へと伸びている。とつぜん、くぼみの方からクワンクワンという鈴の音が聞こえてきた。鈴の音が近づくにつれて、荷物を積んだ馬の列が、ドドッと馬の蹄をひびかせながら現れた。昨年の冬のことである。西南辺疆の雲南省富民県の山村を訪れたとき、たまたまこの地方に昔からあった荷馬の列にであった。この隊列の最後を歩いている馬方の金さんは、還暦
Author: 文·丘桓興 カメラ·魯忠民 Year 1986 Issue 4 PDF HTML
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23. 食在広州 広東篇(上)
広州は、中国南部の古く、かつ美しい都市である。言い伝えによると、昔、五色の着物を着た五人の仙人が、それぞれ毛色の異なった羊にまたがって、南の海からここへやってきた。仙人たちは、穀物の穂を一本ずつ人びとに贈って、この地が飢饉に見舞われないように祈ってくれたという。そこで、人びとは親しみをこめて、広州のことを羊城(ヤンチエン)あるいは穂市(スエスー)と呼んでいる。市の中心にそびえる越秀山には“五羊”の
Author: 文·丘桓興 カメラ·魯忠民 Year 1986 Issue 5 PDF HTML
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24. 客家人 広東篇(下)
生まれ故郷蕉嶺県をあとにして久しい。今、民俗探索の取材旅行をかねて、実家を訪ねる。一挙両得というべきか、わたしは“幸せいっぱい”である。朝まだきに、バスで広州を離れた。東行千里、日が落ちてようやく県城に着く。中国共産党蕉嶺県委員会の宣伝部に勤める同窓の黄坤泉君が、出迎えてくれた。宿舎に落ちつくと、黄君がまず桶に湯を汲んできてくれて、旅のほこりと疲れを洗い落とせという。急須にたっぷりと烏竜(ウーロン
Author: 文·丘桓興 カメラ·魯忠民 Year 1986 Issue 6 PDF HTML
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25. 蚕をかたる 浙江篇(下)
「小麦は青々と、大麦は黄色に色づき、家々は養蚕に忙しい」― 江南一帯の童謡がこう歌っているように、大麦が色づき、春蚕(はるご)の繁忙季に入った月上旬、わたしたちは浙江省の省都杭州市をあとにして、銭塘江ぞいに東進し、養蚕の里海寧県に向かった。途中、桑畑がだんだん多くなる。一叢(ひとむら)一叢の桑の木の、すくすくとのびた枝には、もうてのひら大の若葉がぎっしりとついている。蚕の神の物語養蚕の地とあって、
Author: 文·丘桓興 カメラ·魯忠民 Year 1985 Issue 10 PDF HTML