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Your search : [ author:整理 鄭邦寧 黄長源え 米谷] Total 110 Search Results,Processed in 0.105 second(s)
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101. 最初のともしび
むかし、むかしそのまたむかしのお話です。あるところに年寄の夫婦がいて、二人の娘、一人の息子といつしよにくらしていました。父親と息子は竹のカゴをあみ、母親と娘は機を織つてくらしをたてていました。一家そろつて働きもので、ひるとなく夜となくせつせと働きました。ともし油もないころなので、夜になるとたきぎをもやして明りにしました。けれどたきぎではどれほどの明りにもなりません。たまに火のいきおいでパツと明るく
Author: 整理·蕭甘牛(シヤオカンニユウ) え·龐壔(パンタオ) Year 1958 Issue 5 PDF HTML
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102. 金のかんざし
むかし、西湖(せいこ)(シーフー)のほとりに住む貧しい人たちは、なにか欲しいものがあると、それを紙にかいて湖に流したそうです。すると、自分の欲しいものがすぐに水の底から浮かんできたといいます。たいへん不思議な話ですが、それにはこういうわけがあるのでした。まだ杭州(こうしゆう)(ハンチヨウ)という町などもできていなかつた頃のことです。西湖から一里ほどはなれたところに、杏花(きようか)(シンホワ)村と
Author: 整理·楊琳美(ヤンリンメイ) え·虹霖(ホンリン) Year 1958 Issue 6 PDF HTML
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103. 三人兄弟
ずつと昔は、わたしたちのこの村も、ひんそうな水なし村で、何もそだたず、それはひどいものだつたということです。あの頃、大北山(だいほくざん)(ターペイシヤン)のてつぺんにのぼると、見わたすかぎりの黃色い土で、木一本見あたらなかつたそうです。ちよつとでも風がふくと、黃色い土ほこりが空をおおい、畑はかわききつて、作物もろくにみのりません。十軒のうち九軒は貧乏で年ぢゆう腹をすかし、食いつめて逃げるように村
Author: 整理·董均倫 江源(トンチユンルンチヤンユワン) Year 1958 Issue 11 PDF HTML
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104. 幸福をさがしあてたウースェイ
むかしむかし、苗嶺山(ミヤオリンシヤン)という山のふもとにウースェイというみなしごが住んでいました。小さい時にお父さんやお母さんに死にわかれ、ひとりぼっちで貧しく暮らしていました。一年また一年と月日がすぎて、ウースェイはいつの間にか十九歳の若者になっていました。ウースェイはいつもどうしてわたしはこんなに苦しい生活をしなければならないんだろう、いつになったら仕合わせになれるんだろうと考えていました。
Author: 整理 呉剛(ウーカン) え 李玉紅(リーユイホン) Year 1964 Issue 3 PDF HTML
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105. 人間をまかした鳥の話
むかし、北の国の森のなかに、お話のできる鳥が住んでいました。そのことを聞いたほうぼうの国の王様や大臣や金持たちは、その鳥を自分のものにしようと思って人を遣わし、なかには自分で出かけてゆくものもいました。しかし、だれもその鳥をつかまえることはできませんでした。その鳥はいつも枝のたくさん茂った大きな松の木にとまってたのしそうにさえずっていました。そして、どこへも飛んでゆかないので、つかまえにゆく人たち
Author: 整理·カンチュルチャプ え·李玉紅(リイユーホン) Year 1964 Issue 6 PDF HTML
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106. 白嘎拉(バイガーラ)山の怪獣退治
大興安嶺にある白嘎拉(バイガーラ)山の麓は、むかし、猟にもってこいのところでした。ところが、そこには猩々(しょうじょう)に似た瑪猊(マーニイ)[注释1]というでっかい怪物が住んでいて、往来する人間を片っぱしから食ってしまうといわれ、オロチョン族の狩人も近づこうとはしませんでした。だが、そんなうわさに耳を傾けない老夫婦がいました。ふたりは毎日弓矢をもって白嘎拉山へ猟にいきました。たしかに、山はそびえ
Author: 口述·モンチャンチーエン 整理·古蘭 え·楊永青 Year 1979 Issue 8 PDF HTML
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107. オシドリ
あるところに、小高い山がありました。そこへ毎日二人の子供がブタを放しにきました。ある日二人は山へきて、いつものように蔓蒿(マンハオ)を土のなかから搔き出し、それをブタたちに食べさせました。その仕事がすむと二人は大きな木の下にすわりました。男の子は小さな棒きれで地べたに字をかき、それを女の子に教えました。それからまた二人は、「おぼろ月夜」を歌いました。歌いあきるとこんどは桃を食べました。その時、女の
Author: 整理 戴美瑩(タイメイイン) え 李玉紅(リイユーホン) Year 1964 Issue 1 PDF HTML
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108. 子供の羊飼い
むかしむかし、子供の羊飼いがいて、王様の五〇匹の羊を飼っていました。この羊飼いは心がやさしくて働きものでした。いつも家の人の面倒をみるかのように、どの羊にも腹いっぱい水をのませ、草を食べさせました。それで、羊はまるまる太って元気よく、どんどんふえてゆきました。そうして幾年もたたないうちに、もとの五〇匹から五〇〇匹にふえました。子供の羊飼いは、草原に羊を飼いに出かけるとき、いつでも皮の袋いっぱいのツ
Author: 整理 陳石峻(チェンシーチュン) え 李玉紅(リーユイホン) Year 1964 Issue 2 PDF HTML
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109. 騎士と仙女
むかし、むかし、遠い国に、いたずら好きだけれど心はたいへん善良な、年若い騎士がおりました。ある日その騎士が高い建物の上にのぼって鳥を打っていると、向かい側の野っ原に、水をいれた桶を背おったおばあさんが通りかかりました。おばあさんはいかにも重そうによろよろと歩いていました。騎士は手にもっていたパチンコをとりあげておばあさんが背おっている水桶めがけて打ちました。すると水桶に穴があいて、水がぜんぶ流れだ
Author: 整理 陳石峻(チェンシーチュン) え 李玉紅(リーユイホン) Year 1964 Issue 4 PDF HTML
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110. エンチョーの嫁さがし
むかし、クルピン川のほとりに年とったかりゅうどが住んでいました。そのおじいさんに、エンチョーという名のむすこがいました。やはりおなじように狩りの名人でした。あるさわやかな朝、エンチョーは美しい雲のなかを飛んでいる白鳥を射おとしました。白鳥はひらひらと舞いながら川のなかにおちてゆきました。しかし、エンチョーが川岸にかけつけた時には、白い波が立っているばかりで、白鳥の姿はもう、どこにもみあたりませんで
Author: 整理 関守中(クワンシヨウチユン) え 李玉紅(リーユイホン) Year 1965 Issue 1 PDF HTML