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Your search : [ author:作者 墨白え·葉曙光] Total 72 Search Results,Processed in 0.110 second(s)
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51. ある夏の日のできごと
飢えに泣く赤子をほっておけなかった青姑はとうとう……ある暑い夏の日のことである。刈り取りが終わって黒い地肌を出した田ん圃では、はやくも晩稲の田植えの準備が始まっていて、金竜が焼けつく日差しのなかをせっせと田を耕していた。赤銅色に変わった背中からは吹き出した汗がしたたり落ち、田ん圃の畦では、はいつくばった赤ん坊の泣き声がぎゃーぎゃー聞こえていたが、その声もどうやらかすれてきたようだ。この赤ん坊は金竜
Author: 作者 竇玉香 え 葉曙光 Year 1997 Issue 3 PDF HTML
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52. 嫁さんの知恵
同郷なるがゆえに、行商人に気を許した親父は……家に入って桑園と大康は目をむいた。親父が力なくベッドに横になっていたが、顔は蝋のようで、一目で憔悴しきっているのが分かった。「どうしたの?」
Author: 作者 尹艶紅 え·葉曙光 Year 1997 Issue 4 PDF HTML
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53. 運命を変えたコイン
幸運の使いであるコインは僕に希望を与えてくれたが……その年の七月、僕は五点たりなくて、大学に通ずる丸木橋を滑り落ちてしまった。すっかり落ち込んだ僕は、勉強道具を片づけて、十年以上にわたった学校生活におさらばしようと思ったのだが、おふくろが「もう一年頑張れ」という。だが大勢の受験生が、細い丸木橋を我がちに渡ろうと揉み合うさまを思うと、僕は背筋が寒くなる。「もうやめるよ」といった。そうするとおふくろが
Author: 作者 厳暁歌 え·葉曙光 Year 1997 Issue 5 PDF HTML
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54. 成長
開きなおった郝平を見つめる上司の目は……郝平は三人の県長に秘書として仕え、あっという間に十年が経った。慎み深く勤勉で、仕事とあれば夜昼の別なく責務を果たしたからいつも上司には誉められたのだが、なぜか彼を抜擢して重用しようとする県長はひとりもいなかった。一緒に県庁入りした仲間はみんなえらくなったのに、彼だけはいまだに人の前後について走り回るヒラ秘書だ。彼はいつも泣きたい思いだった。年末に幹部の人事異
Author: 作者 汪偉来 え·葉曙光 Year 1997 Issue 7 PDF HTML
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55. 憧れのベランダ
夢にまで見たベランダを手に入れて彼女は……私は幾度も、ベランダのあるアパートに入居した夢をみた。夢の中で、私はじっとベランダに立って流れる雲を眺めたり、目の下を行き交う大勢の人を見下ろしていた。ベランダは色とりどりの草花で言葉に表せないくらい美しく飾り、さらに風鈴をつるして、心地よい音を演奏させた。だがこれはどこまでも夢で、眼が覚めるといつも、窮屈なウサギ小屋でぼけっとしている自分を発見するのだっ
Author: 作者 劉国芳 え·王丹丹 Year 1997 Issue 8 PDF HTML
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56. 息子の独立
過保護の息子が実行した独立とは……県の高考(全国大学統一入試)で三番になって上海財経大学に合格するなんて、息子のやつ、やってくれたもんだ。エンジニアの史さんは、自分が大学に受かったときよりも嬉しかった。その喜びようはまさに喜色満面、春色満面といってよかろう。昔から中国人は、わが子が天に昇る竜のように出世してくれることを願っている。この数年、妻は息子の教育に心血を注いできた。息子が一年生の時は彼女も
Author: 作者 凌鼎年 え·葉曙光 Year 1997 Issue 10 PDF HTML
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57. 看板
論理学の先生が見た看板は……わが町は山間に広がる小さな町だが、近くに湖があって、魚がたくさん取れた。そこで叔父が小さな魚屋を出した。開業の日、祝いの爆竹を威勢よく鳴らすと、パンパンという音に引かれて、大勢の見物人が集まった。その人波の中に、章さんという人がいた。町の師範学校で論理学を教えている先生だ。彼は店の入り口の看板をじっと眺めると、声を出して読んだ。「本店出售新鮮湖魚(当店では新鮮な淡水魚を
Author: 作者 謝志強 え·葉曙光 Year 1997 Issue 11 PDF HTML
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58. 息子への手紙
待ちに待ったエリートの息子から来た手紙は……延(イエン)さんが一杯干したころから、柳絮(りゅうじょ)のように雪が舞い始めた。菊(チュイ)が飛び跳ねながら部屋に入ってきて「兄さんから手紙がきたよ」と大声で言った。延さんは手紙をいったん受け取り、また菊に戻した。「早く読んでくれ」菊の母親もいそいそと台所から出てきて、壁際の低いいすに腰を下ろした。菊が丁寧に封を切ると、中から便せんが一枚出てきた。「僕は
Author: 作者 胡凱 え·葉曙光 Year 1997 Issue 12 PDF HTML
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59. アメリカ帝国主義に反対する闘争の真実の記録
アメリカ帝国主義が朝鮮侵略戦争をひきおこし、またわが国の神聖な領土台湾を武力をもつて侵略占領してからちようど十年目にあたるこの時、「疫病神」アイゼンハワーは中国人民、アジア人民および全世界人民のはげしい反対をもかえりみず、ぬけぬけとアジアヘ強盗旅行をしにやつてきて、新しい侵略戦争画策の陰謀をおこなつた。このようなゆゆしい挑発はいよいよもつて中国人民、アジア人民および全世界人民のこのうえない憤激をよ
Author: 中国映画工作者連誼会主席 蔡楚生 Year 1960 Issue 61 PDF HTML
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60. 労農兵のために生涯をささげよう
私は、創作の筆をとりはじめたばかりの新人であり、文学に身を投じてまもないがいくらかでも成果をあげているとすれば、それは毛主席の革命文学·芸術思想にみちびかれた結果にほかならない。かつて私もずいぶんまわり道をした。まわり道をしたのは、毛主席の教えにしたがわなかったからである。毛主席の「延安の文学·芸術座談会における講話」というこの画期的な輝かしい文献の出現は、プロレタリアートの革命的文学·芸術運動に
Author: 『欧陽海の歌」の作者 金敬邁 Year 1967 Issue 9 PDF HTML