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Your search : [ author:作者 苦苓
え·李耀林] Total 79 Search Results,Processed in 0.069 second(s)
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41. 幸福のおすそ分け
幸福ってやつはおっすそ分けできるもんだってこと、お前は信じてるかい?ぼんやり座っていたら、電話が鳴った。「ハイ、どなたですか?」「おれだよ、おい、おれの声もわからなくなっちまったのか?」「あれ、趙か。この何年、いったいどこに行ってたんだ、手紙一本寄越さないで?」「なあおい、幸福ってやつはおすそ分けできるもんだってこと、お前は信じてるかい?」「もちろん」僕は確信をもって答えた。「よし、これからおれの
Author: 作者 張柯華 え·王瑋 Year 1995 Issue 9 PDF HTML
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42. 変化
長くつき合ったから、バイクにだって心が通ってるんだよ。大通りの向う側に、バイクの修理屋がある。四、五年前までは、いま社長におさまっているD氏が弟子を一人連れて地面にかがみ込み、油まみれで働いていた。D氏の奥さんも料金を受け取ったり、食事をつくったりで、みんな忙しくしていたが、かれらの目はみんな未来への希望に輝いていた。D氏夫妻は、ぜんぜんもうからない工場をきっぱりやめて、親類縁者からの借金でこのち
Author: 作者 何立偉 え·葉曙光 Year 1995 Issue 10 PDF HTML
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43. 家紋
中国では家紋などないのが当り前、それが何故かわが家にはあるのだが……国には国旗があり、学校には校章があり、工場にだってちゃんと会社のマークがついている。おかしいかい? わが家にだって家紋があるんだよ。わが家の家紋は魚、表戸に刻まれた一匹の魚だ。お世辞にもうまいとはいえない代もので、線もぎざぎざぞんざいであり、よくよくながめてやっとこさ、魚かな?
Author: 作者 胡晨鐘 え·穆永瑞 Year 1995 Issue 11 PDF HTML
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44. ベランダの麗人
失意のどん底で見た光明の主は、なんと……原文拒绝的深情作者 刘 军他刚刚失恋。女友的绝情令他痛不欲生。独坐家中,常阴郁地凝视窗外。一天,他突然发觉,对面五楼的阳台上,居然也有一位凝神独坐的姑娘。距离虽远,他却看得清楚,这姑娘长得很美,白皙的面容,乌黑的秀发,透出股超凡脱俗的魅力。只是,他隐隐觉得,她内心似乎深藏着惆怅与孤寂。也许,我们是同病相怜的一对儿?苦闷中的他,常默默凝视着她。这天,他忽发奇想
Author: 作者 劉軍 え·王金泰 Year 1995 Issue 12 PDF HTML
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45. 手紙
秘密の手紙を夫に読まれてしまったと思ったのだが、夫が目をつけたのは意外にも……「うー」と低く警笛をならしながら列車がプラットホームに入ってきたが、潔は依然としてせわしげに、買ってきたばかりの食品を夫の旅行カバンに詰めている。「もういいよ、残ったのは持って帰って君が食べればいい。もうすぐ発車するぞ」夫はしきりに列車のほうに目をやりながら、潔をせき立てた。「果物は持って行ったほうがいいわ。旅行してると
Author: 作者 関継尭 え·王瑋 Year 1996 Issue 1 PDF HTML
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46. 眼
子供の脳裏に焼きついていた父親の顔は……あの頃は、人も羨む睦まじい一家だった。暇があると全員そろってよく街に散歩にでかけたが、外にでるときはいつも彼女が息子の手を引き、夫が彼女によりそって歩いた。彼女はいつも子供の手をしっかり握っていたが、それというのも、街には自転車が多い。向こう見ずな若者が自転車で大通りをわが物顔に走りまわっているのを見ると、彼女は急いで息子を抱き上げるのだった。ある時とうとう
Author: 作者 劉国芳 え·王金泰 Year 1996 Issue 3 PDF HTML
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47. 超能力の効用
灯台もと暗しとよく言うが……昔の人は上(う)手(ま)いことを言ったもんだ、「ローマは一朝にして成らず」この十年間、私は毎朝五時に起きて「気功」の修練に打ち込んできたのだが、どうやら武芸者の言う「開眼」の域にたっしたらしい。うそじゃないよ、証拠があるんだ。ふたつきほど前のことだ。いつもの通り霊山公園で修練しながら気を放つと、なんと鳥籠をぶらさげて近くを通りかかった呉さんが、「今度も局長に再任されるか
Author: 作者 李游 え·葉曙光 Year 1996 Issue 4 PDF HTML
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48. 涙の身代わり
足音を聞いた彼は、一瞬自分の耳を疑った……A市テレビ局のメーンスタジオは、ちょうど春節に放映する特別番組の収録に追われており、いまその一つ、「つれあい捜し」が始まろうとしていた。七色に変化する照明がビニタイル張りのフロアに、十数人のご主人をうつし出している。男性陣は全員目隠しをされたあと、向かい合って二列にならび、その間にできた細い道をライトを浴びた奥さま方が一人一人歩いて、その足音で首尾よくご主
Author: 作者 楊玉界 え·葉曙光 Year 1996 Issue 5 PDF HTML
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49. 李四の値打ち
好漢の二字を戴く李四が、またまた女性の悲鳴を聞きつけた。この栄誉を永遠にと願う彼は……ちょうどその日、仕事を終えて家に帰ろうと、三号橋にさしかかった時だった。李四は一人の暴漢が中年の女性の首に刃物を突きつけて、彼女のネックレスを奪い取ろうとしているのを目撃した。彼女は必死に声をあげて助けを呼んでいたが、近くにいる人たちは、自分の身に直接関わりない事件だからと、とくに騒ぐでもなく素知らぬふりであった
Author: 作者 汝栄興 え·葉曙光 Year 1996 Issue 6 PDF HTML
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50. 新品揃え
何もかも新しくして、かれは得意の絶頂にあったが……「まあ、座れよ」僕は笑顔で同僚の王君に椅子を勧めた。ところが、にっこりと頷いて腰を下ろした王君が、「ボキッ」「パタッ」という大きな音をたてて、床に尻餅をついてしまったのだ。笑いが彼の顔に凍り付いた。よく見ると四本あった足が二本しかないのだ。王君は「えらいことになったな」という顔をした。「ごめん、ごめん、大丈夫かい」僕が笑いながら頭を下げると、「おれ
Author: 作者 魏金樹 え·葉曙光 Year 1996 Issue 7 PDF HTML