Current Location: Home » Full Text Search
Your search : [ author:整理·古蘭
え·虹霖] Total 18 Search Results,Processed in 0.078 second(s)
-
11. 奴隷のランゲとその妻の話
むかしむかし、地方の長(おさ)の家に奴隷(どれい)の夫婦がいた。二人は長の家の畑仕事のほかに、だれも足を踏みいれたことのない高い山のふもとまで長の家の牛や羊を飼いにいつた。年中くるしい日がつづいた。二人はそうして年をとつた。そしてやがて一人の男の子が生まれた。二人はその子にランゲという名前をつけ、眼に入れても痛くないほど可愛がつた。一生ひとからふみつけられ、むごいしうちを受けてきた奴隷にとつては、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 7 PDF HTML
-
12. 三人のクンガ
むかし、あるところに同じ名前の男が三人いた。一人は長(おさ)のクンガといい、一人は執事のクンガといい、もう一人は大工のクンガといつた。大工のクンガには人並すぐれてきれいな妻がいた。そこで執事のクンガは、どうでもその女を自分のものにしようと考えた。ところが、大工のクンガの妻は性根のしつかりした女だつたので、さすがの執事のクンガも手の出しようがない。思いあまつた執事のクンガは、女を手にいれるためには、
Author: 整理·肖崇素 え·虹霖 Year 1959 Issue 11 PDF HTML
-
13. 望娘灘(ワンニヤンタン)
むかしむかし、ある村の小川のほとりに、母子が二人で住んでいました。母親は四十いくつで、村人たちから聶媽媽(ニエマーマー)とよばれていました。息子は十四、五歲の少年で、聶郞(ニエラン)といいました。母子二人は猫のひたいほどの畑を小作していましたが、とてもくらしはたつてゆきません。そこで聶郞がひまをみては山に薪取りや草刈りにいつて、くらしのたしにしていました。聶郞はまつすぐな氣性の少年で、どんな苦しい
Author: 整理·李華飛 え·虹霖 Year 1959 Issue 12 PDF HTML
-
14. 宝の飼葉桶
わたしたちの村からほど近いところに松の木のこんもりと茂つた山があります。山は高くて、どこまでもつづいています。少なくとも百華里はあるでしようか。夏になると、山の頂には、いつも白い薄雲がかかります。山には一抱えもある松の木が沢山生えていて、年じゆう青あおと枝をしげらせています。あの山のいちばん高い頂に石の像が立つていますが、言い伝えによるとあの石像は牛飼いの牧童をかたどつた像で、あの山が生まれたのも
Author: 整理·董均倫 江源 え·虹霖 Year 1960 Issue 2 PDF HTML
-
15. 蕎麥むすめ
むかし、あるところに忙生(マンシヨン)という男の子がおりました。両親は忙生が十三歳の時にどちらもこの世を去りました。親たちは一生汗水ながして働いてやつと、川のほとりの猫の額ほどの荒れ地を息子のためにのこすことができました。けれどもそこは、川の水かさがませばすぐ水びたしになるし、大風が吹けばすぐ砂で埋まつてしまうし、とても畑にはなりつこない、と誰からも見放されているようなところでした。さいわい、隣近
Author: 整理·董均倫 江源 え·虹霖 Year 1960 Issue 3 PDF HTML
-
16. 石姑嶺ものがたり
とんと昔、虎頭山(フートウシヤン)のふもとには、松がこんもり茂つておつた。その松林のなかに、大勇(ターユン)という若者が住んでおつた。大勇は、畑をつくつたり、山で猟をしたりして、くらしておつた。ゲンコツをかためて石をコナゴナにうちくだくほどの力持ちだつたから、そのあたりに誰知らぬものはなかつた。大勇には、仲のよい友達があうた。阿松(アスン)という村でも評判の娘で、機(はた)おりや針仕事にかけては、
Author: 整理·王燮(ワンシエ) え·虹霖(ホンリン) Year 1958 Issue 12 PDF HTML
-
17. 牛郎と織女
むかしむかしあるところに一人の男の子がおりました。両親(ふたおや)はとうに亡くなつて、兄夫婦といつしよにくらしていました。兄夫婦はこの弟につらくあたりました。食べものといえば兄夫婦が食べのこしたものしかあたえず、着物はボロボロの着物をきせ、夜は牛小屋の干草のなかに寢かせました。この男の子には名前はありませんでしたが、村の人たちはこの男の子がいつも牛の番をしているところから牛郞(ニユウラン)とよんで
Author: 整理 俞文 かげえ 虹霖 李玉紅 Year 1959 Issue 10 PDF HTML
-
18. 金のかんざし
むかし、西湖(せいこ)(シーフー)のほとりに住む貧しい人たちは、なにか欲しいものがあると、それを紙にかいて湖に流したそうです。すると、自分の欲しいものがすぐに水の底から浮かんできたといいます。たいへん不思議な話ですが、それにはこういうわけがあるのでした。まだ杭州(こうしゆう)(ハンチヨウ)という町などもできていなかつた頃のことです。西湖から一里ほどはなれたところに、杏花(きようか)(シンホワ)村と
Author: 整理·楊琳美(ヤンリンメイ) え·虹霖(ホンリン) Year 1958 Issue 6 PDF HTML