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Your search : [ author:採録 初牧え 米谷] Total 20 Search Results,Processed in 0.134 second(s)
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11. 找姑(チャオクウ)鸟のはなし
むかし、たいへん意地のわるいおばあさんがいました。おばあさんにはむすこと娘がいましたが、むすこは嫁をとるとまもなくひとりで遠いところへ働きにいってしまいました。おばあさんは娘にはやさしかったけれど、嫁にはこのうえもなく意地わるでした。おばあさんは娘にはいつも、「おまえ、さアさアもっとたくさんおあがり」といいますが、嫁には白い目をむけながら、「おやおや、いいかげんにしとくれ、食いつぶされちゃたまらん
Author: 採録 董均倫 え 沙更思 Year 1962 Issue 7 PDF HTML
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12. おサルの裁判官
あるところに、こんもりしげった森がありました。そこにはむかしから、さまざまな鳥やけだものがすんでいました。ある日、ひとりの猟師がやってきて、森のなかの小道におとし穴をほりました。大きな深い穴ですが、上に木の枝や枯れ草をしいて、土をかぶせたので、すこしもかわった様子にはみえません。それを木の上から一匹のサルが見ていました。猟師がいってしまうと、サルはキッキッキッといってわらいました。「うまいこと穴を
Author: 採録 趙燕翼 え 李玉紅 Year 1962 Issue 8 PDF HTML
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13. 十二月老人のはなし
「一年には何ヵ月あるか、おまえさんはごぞんじかな」「そらあ、知ってますよ。一年は十二ヵ月でしょう」「では、どんな月があるか、言ってごらん」「一月、二月、三月、四月、五月、六月、それから……七月、八月、九月、十月、十一月、十二月。正月がすぎないと二月はやってこないし、二月がすぎないと三月はやってこない、そうでしょう?」「まったくじゃ。ところで、わしらのあいだには、正月に〈十二月老人〉の話をして興ずる
Author: 採録 走小月 え 李玉紅 Year 1962 Issue 9 PDF HTML
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14. 金瓜坊やと銀豆っ娘
中国の甘粛(カンスウ)省を流れる黄河(ホワンホー)の西岸に、鉄柜山(テエクイシヤン)という大きな石の山があります。年寄りの話によると、この山の下にはどっさり宝がうずまっているそうです。ところがおしいことに、この山をもちあげることのできるふしぎな鳥もいまはおらず、鳥がもちあげているあいだその山をささえる石も砕けてしまったので、宝物はいつ日の目を見られるかわからないということです。ところでこの山にはつ
Author: 採録 趙燕翼 え 李玉紅 Year 1962 Issue 11 PDF HTML
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15. 鈴鐺児(リンタル)
鈴鐺児(リンタル)は五つのときにおつかさんをなくした。おとっつあんは、とおいところからひとりの後家さんを牛車にのせてつれてきて、鈴鐺児のおっかさんにした。鈴鐺児はすなおな子なので、まま母にもしたしみをこめて「おっかさん!」とよんだ。一年たつと、おっかさんは男の子を生んだ。男の子は宝蛋児(パオタル)と名づけられた。宝蛋児が七つ、鈴鐺児が十二になった年におとっつあんが死んだ。宝蛋児には生みの親がいてか
Author: 採録 趙燕翼 え 李玉紅 Year 1962 Issue 12 PDF HTML
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16. ロバの耳
むかしむかしあるところにアロフという貧乏人が住んでいた。家にはロバが一匹いるだけで、ほかにはこれという財産もなかった。アロフは一週七日のうち、日曜日だけはいつもの仕事をやすみ、ロバをつれて山へしば刈りにいった。夏のある日曜日、一番どりがなくころに目をさましたアロフは、さっそくロバをひき出して鞍のうしろに皮のヒモをゆわえつけ、ヨーグルトのかんやパンのふくろもつけたうえ、オノを腰にロバにまたがり、鼻う
Author: 採録 劉発俊 え 李玉紅 Year 1963 Issue 1 PDF HTML
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17. バリンの力士
むかし、内蒙古(ネイモンクー)のバリンという地方に、乳(ちち)しぼりのおばあさんがいた。おばあさんにはひとりむすこがあって、小さいときからスモウがすきだった。おばあさんはかわいいむすこのために、小牛の皮で袋をぬって、おもちゃにさせた。むすこは、ヒツジを飼うかたわら、その袋に砂をつめて、ひとりでスモウをとってあそんだ。なん年かたって、むすこはおとなになった。もう、小牛の皮ぶくろではまにあわないので、
Author: 採録 カンチュルザップ え 妥木斯 Year 1962 Issue 2 PDF HTML
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18. 宝の船
おとっつあんをなくした王小(ワンシャウ)は、おっかさんとふたりで草ぶきの家にすみ、まいにち裏の畑をたがやし、山ヘシバかりにいってくらしをたてていた。シバかりにいく山の谷川には丸木橋がかかっていて、王小はいつもその丸木橋をわたっていった。橋の下は水がふかくて、流れも急だった。ある日、王小がてんびん棒を肩に丸木橋にさしかかると、橋のうえを歩いていたひとりのじいさんが、足をふみすべらせて、川の中へおちた
Author: 採録 姜慕晨 きりがみ 李玉紅 Year 1963 Issue 8 PDF HTML
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19. 窖山の宝
むかし、福建(フーチエン)省の窖山(チヤオシヤン)は仙人が宝をしまつていたところだそうです。ここには金銀財宝がざくざくあり、米、油、塩のたぐいにいたるまで、なんでもそろつていました。窖山の仏仙岩(フオシエンイエン)のそばには米と油と塩の穴藏があつて人びとが山へたきぎ取りや狩に来ると、ひとりでに米や油や塩があふれ出てきました。そこではどんなにたくさんの人がやつて来ても腹いつぱい食べらをますが、しかし
Author: 整理 鄭邦寧 黄長源 え 米谷 Year 1961 Issue 5 PDF HTML
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20. 石娃(シーワー)と花妹(ホワメイ)
いつの頃ともわからないくらい昔のことです。いまの浙江(チエチヤン)省の諸曁(チユーチー)というところに石娃(シーワー)という若者がいました。石娃はかしこいうえに体も丈夫で、畑仕事がお手のものであるばかりか、石工としても人なみすぐれた腕をもつていました。石娃はまい日一度はかならずノミとツチをもつて村の石工たちをさそいあわせ、山にのぼつて岩を刻みました。春、夏、秋、冬の別なく、風がふこうと雨がふろうと
Author: 採集 蔡渉 王競 整理 小紅 え 米谷 Year 1961 Issue 6 PDF HTML