鈴鐺児(リンタル)は五つのときにおつかさんをなくした。おとっつあんは、とおいところからひとりの後家さんを牛車にのせてつれてきて、鈴鐺児のおっかさんにした。鈴鐺児はすなおな子なので、まま母にもしたしみをこめて「おっかさん!」とよんだ。一年たつと、おっかさんは男の子を生んだ。男の子は宝蛋児(パオタル)と名づけられた。宝蛋児が七つ、鈴鐺児が十二になった年におとっつあんが死んだ。宝蛋児には生みの親がいてか...
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鈴鐺児(リンタル)は五つのときにおつかさんをなくした。おとっつあんは、とおいところからひとりの後家さんを牛車にのせてつれてきて、鈴鐺児のおっかさんにした。鈴鐺児はすなおな子なので、まま母にもしたしみをこめて「おっかさん!」とよんだ。一年たつと、おっかさんは男の子を生んだ。男の子は宝蛋児(パオタル)と名づけられた。宝蛋児が七つ、鈴鐺児が十二になった年におとっつあんが死んだ。宝蛋児には生みの親がいてか...