Current Location: Home » Full Text Search
Your search : [ author:浩然え·董辰生] Total 2 Search Results,Processed in 0.066 second(s)
-
1. 赤いナツメ林(上)
ナツメ林を通りぬけ、久しぶりでふるさとの土をふんだ。ナツメが熟れるころで、六、七キロもつづくナツメ林のたたずまいは、ちょうど花嫁衣裳をまとった娘がはにかみながら迎えの人の到来を待っているかのようであった。曲折し、交錯した小枝は葉を落しはじめ、実をずっしりとつけている。あかくなった実はメノウを、まだ青い実はヒスイを思わせ、半ば色づいた実はウルシをぬったかのようだ。夕日がナツメ林にてりはえ、鮮やかな色
Author: 浩然 え·董辰生 Year 1975 Issue 6 PDF HTML
-
2. 赤いナツメ林(下)
紅宝(ホンバオ)の上着がナツメでいっぱいになると、体をおこして、わたしの方を向いた。「兄さん、ゆっくりしていってね。共産主義青年団支部で会議を開くから、そのときニュースをきかせて!山東省の方へもいったそうね?あっちのナツメはどう?たくさんある?ここのみたいにおいしかった?」かの女は拾ったナツメをムシロのうえにあけると、真剣なまなざしで言葉をついだ。「山東の方では、老木をどうしているんでしょう。困っ
Author: 浩然 え·董辰生 Year 1975 Issue 7 PDF HTML