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Your search : [ author:華仲(ホワチユン)] Total 9 Search Results,Processed in 0.081 second(s)
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1. 成衣舖(したてやさん)
北京(ペイチン)の夏は一足とびにやってくる。暖かくなったな……と思っているうちに気温がぐんとあがり、街路樹のみどりがはげしい日光のもとでキラキラかがやきはじめるころには、もう町ゆく人の服装も白が基調の夏姿だ。こうした町の人たちの衣服の世話をやいてくれるのが〈成衣舗(チエンイープー)〉〉つまり仕立屋さんであることは言うまでもない。北京には〈成衣舗〉が約六〇軒。従業員を二、三〇〇人もかかえた大きな国営
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1965 Issue 8 PDF HTML
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2. 街道服務所(まちかどのサービス·ステーション)
<街道服務所>―街道とは町のこと、服務所とは奉仕するところの意味。読んで字のごとしで、看板をみればおよそ営業内容はわかる。城北の安定門(アンテインメン)のちかくにある<交南(チヤオナン)街道服務所>にいって、開口一番、「服務所というのは、どんなことをやるのですか」と予備知識を白紙にもどしてたずねると、応待係の中年女姓は、「……ひとくちにいうのは、ちょっとむずかしいのですけど……」というこたえだった
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1965 Issue 9 PDF HTML
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3. 町の診療所(おいしやさん)
北京(ペイチン)の町では、診療所、門診所、衛生所という看板をよくみかける。体のぐあいがわるくなったり、不慮のケガをしたばあい、すぐにかけこむか、往診をたのめるので、市民のあいだでは「家庭常備薬ほど便利だ」と重宝がられている。「患者」でなくて「お客さん」名称はいろいろあるが、いずれも市の衛生局のもとに設置された最下部医療部門である。ほかに連合診療所というのもあるが、これは町の開業医があつまってつくっ
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1965 Issue 10 PDF HTML
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4. 水果店(くだものやさん)
北京(ペイチン)は、一一月ともなれば、暖房の設備がないと室内でもじっとしていられないほど冷えこむ。その北京で解放後、とくに近年来、一年四季をつうじていつも新鮮なくだものが口に入るようになった。そのほとんどが北京近郊の産である。くだもの店はいぜん王府井(ワンフーチン)や前門(チエンメン)、西単(シータン)といったにぎやかなところにしかなかったが、解放ごはそうしたくだもの店がいっそう充実したほか 城内
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1965 Issue 11 PDF HTML
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5. 魚店(さかなやさん)
北京(ペイチン)には魚屋さんが一軒しかない、といったら、おどろくかもしれないが、ほんとの話である。北京全市に、魚屋さんの看板をかけている店は、<福興(フーシン)魚店>一軒だけなのである。だが、魚料理の好きな人は心配ご無用、北京ではいたるところで新鮮な魚が手に入る。専門の魚屋さんは一軒だけだが、魚を売っている店は一六〇〇ヵ所あまりもある。東単(トンタン)、西単(シータン)、朝陽門内(チヤオヤンメンネ
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1965 Issue 12 PDF HTML
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6. 醬園(つけものやさん)
つけ物は〈油塩店〉や副食品店、市場などいたるところに売っているのだが、北京(ペイチン)には〈醤園(チヤンユワン)〉といって、つけ物専門の店がある。一口につけ物といっても塩づけ、調味づけと種類は多いが、北京の醤園で売っているのは塩づけよりも、むしろ調味づけ、とくにみそづけが主である。〈醤〉というのはみそのことで〈醤菜〉とはみそづけのことだ。北京の醤園は、京醤園(北京風)、南醤園(江南風)、老醤園(河
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1966 Issue 2 PDF HTML
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7. 書場(よせ)
〈書場〉というと本屋さんか手習いのけいこ所とまちがえそうだが、じつは寄(よ)席(せ)や講釈場のことである。がんらい〈書〉とは、書くこと、文字、書道、手紙、書物などの意味で、いまでもそう使われるが、中国の民間では、物語、の意味を生んで、〈説書〉〈唱書〉というふうに使われるようになった。前者は語り物、講談。後者は音曲もので、いずれも口で伝える大衆的な文学の一種である。書場という名のゆらいについては、〈
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1966 Issue 3 PDF HTML
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8. 換房服務站(家屋交換あっせんじよ)
北京(ペイチン)には一風かわった店がある。商品が並んでおらず、したがってショーウインドウもなく、わずかに机と椅子と電話器だけしかない店……おまけにこの店では、しょっちゆうお客さんが対談、てい談、座談会をやっている。店員さんは店員さんで、そうしたお客さんの応待や電話の応待におおわらわ。しかも店員さんにしてみれば、いそがしいのはむしろ外勤や出張のほうだという。ここまで書くと、「ははあ、あれだな」と早合
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1966 Issue 4 PDF HTML
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9. 瓷器店(せとものや)
中国のせとものはむかしから有名だ。しかもそのせとものが今日では、人びとの生活のすみずみまで浸透している。だから北京(ペイチン)にはせともの屋も多いはずだ、と思っていたら、せともの専門の店は全市に二軒しかないことがわかった。はてな、せともの屋はたしか方々で見かけたがと思い、たまたま王府井(ワンフーチン)の北がわの八面槽(パーメンツアオ)で、せとものをずらっと並べた店に入ってみたら、店の大半はせともの
Author: 華仲(ホワチユン) Year 1966 Issue 6 PDF HTML