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Your search : [ author:聞き手 龔学孺 本誌編集部] Total 159 Search Results,Processed in 0.118 second(s)
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21. 武夷山自然保護区踏査記(上)
蛇というときらいな人が多い。少なくとも私をふくめて大多数の人はそうだと思う。だが、万物は人間のすききらいによって生存するわけではない。この世の多くの生き物は、どんなに人間からきらわれようと(大抵は無知からきているが)、生存活動をやめず、人びとに福音か、そうでなければ災難をもたらしている。蛇もその一種であろう。昨年の残冬、私は有名な武夷山自然保護区をおとずれて取材した。その結果、おもいもかけないこと
Author: 龔学孺 Year 1982 Issue 11 PDF HTML
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22. 謎に満ちた動物のこと
「角怪」の鳴く頃冬にカエルの妙なる鳴き声を聞けるなんて、じつに珍しいことだし、愉快なことではないだろうか。福建省北部の武夷山自然保護区を訪れたとき、わたしは“角怪(チヤオクワイ)”とよばれる世にもまれなカエルをみた。そのカエルは冬になるとやかましく鳴き出すのである。「ガー、ガガガ」―密林におおわれた谷間の流れの辺りから、その鳴き声は伝わってくる。ガチョウの啼き声に似ていて、かなりよく通る声である。
Author: 龔学孺 Year 1982 Issue 12 PDF HTML
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23. 武夷山自然保護区踏査記(下)
さまざまな昆虫群春になると武夷山自然保護区では、おびただしい昆虫が冬眠からさめて、咲ききそう草花の環境のなかで活躍をはじめる。面積五六七平方キロにおよぶ武夷山自然保護区は、世界にもまれにみる昆虫の世界である。気候温暖で湿度が高く、さまざまな植物でおおわれたこの山区に入ると、それこそありとあらゆる昆虫の活動が見られる。ひらひら飛び舞うチョウ、花粉とりに忙しい蜜蜂、軽やかに飛びかうトンボ……、これらの
Author: 龔学孺 Year 1983 Issue 1 PDF HTML
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24. 青銅器に見る雲南·古代滇国の文化
いま東京、名古屋、岡山、福岡で、「雲南省青銅器展」が開かれている。ご覧になられた方はその神秘にみちた文化に魅せられたことと思う。ここに二千年前の古代滇人·昆明人の社会相とその青銅文化の魅力について紹介してみた。人類の発祥地はいったいどこなのか? 今のところ、内外の人類学者と考古学者の多くは、探索の目を、南アフリカおよびアジア南部地区に集中しているが、とくに中国の西南辺にある雲南省は有望視され、考古
Author: 龔学孺 Year 1984 Issue 8 PDF HTML
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25. 高揚期を迎えた中国の伝統絵画
今年の春、「第六回全国美術展覧会」が、北京の中国美術館で開催された。全国の数万点にも上った応募作品の中から選出された中国画、彫刻、油画、版画、壁画など十四のジャンルの優秀作品は、この五年来、中国の美術家たちがそれぞれの領域で収めた成果をいかんなく発揮したものだった。今回の展覧会は「中国美術界の総覧」といっても過言でないほどの規模をほこり、その水準の高さと新しさで、北京の美術ファンをうならせたのであ
Author: 龔学孺 Year 1985 Issue 9 PDF HTML
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26. 延安 古跡と伝説
長い間、わたしは陝西省北部にある黄土高原の古城延安を訪れたいと願っていた。延安は中国革命の聖地であるばかりでなく、つとに知られる古跡に富んだ景勝地でもあるからだ。先日のこと、延安の友人たちの熱心なさそいもあって、わたしはマスコミ界の同僚八人といっしょに延安を訪れた。人をひきつけて止まない多くの名所旧跡、独特な黄土高原の風光と淳朴な人情風俗、そのいずれもわたしに深い感銘を与えた。名士の足跡をとどめる
Author: 龔学孺 Year 1986 Issue 3 PDF HTML
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27. 初公開 古代安岳石刻群
古代、中国には輝かしい石窟芸術があまた生まれた。たとえば甘粛省·敦煌の莫高窟、山西省·大同の雲崗石窟、河南省·洛陽の竜門石窟などはすでに世界にその名を知られている。だが、中国西南部にある安岳石刻を知る人は少ないだろう。近年、四川省の交通条件の改善と観光事業の発展に伴い、ますます大勢の人びとがここへ遊覧や視察に訪れるようになった。壮観を呈した涅槃像安岳石刻は、重慶市から西南へ二七〇キロ離れた安岳県に
Author: 龔学孺 Year 1986 Issue 6 PDF HTML
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28. 陳叔亮 人と作品
陳叔亮は、書画家として、また美術教育家として著名である。かねてより行、草書の妙筆として内外に名をはせ、晩年は「鉄老漢」と称えられている。その書法は、枯れた中に逞しさを秘め、用筆は力強く、変幻自在、書風は雄大、大家の風格があり、まさしく当代書道界の名手である。陳叔亮は、揮毫にあたっては、まず精神を集中する。一旦、筆を下ろせば、思う存分に走らせる。その勢いは、刀をふるって戦場を疾駆する将軍さながらであ
Author: 龔学孺 Year 1988 Issue 3 PDF HTML
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29. 王遐挙 人と作品
武漢市の長江南岸に壮麗な姿でそびえる黄鶴楼。その大広間正面の壁に、黒石に彫った「黄鶴楼記」がはめ込まれている。ここを訪れる人たちは、まずその生気にあふれた妙筆に思わず目をとめるであろう。書道愛好者ならば、なおさらのことである。なぜそのように人を魅きつけるのであろうか。それは、これが現代の名書家王遐挙(おうかきよ)の筆になるものだからである。王遐挙は、現在、中央文史研究館館員、中国書道家島会理事、北
Author: 龔学孺 Year 1988 Issue 5 PDF HTML
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30. 啓功 人と作品
啓功は、内外に名声ある大書家であり、また学識豊かな学者でもある。すでに古稀を過ぎている。それゆえ「啓老(チーラオ)」という尊称で呼ばれるが、そのたびに「豈敢(チーガン)」(恐れ入ります)、「起哄(チーホン)」(ご冗談を)、「豈有此理(チーヨーツーリー)」(まさか)などと答える。豈あるいは起の字が啓と同じ音であるところから、リラックスした気分でそう答えるのだ。ここに彼の謙虚な人柄、ユーモラスな、親し
Author: 龔学孺 Year 1988 Issue 6 PDF HTML