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Your search : [ author:文·李順然 写真·劉世昭] Total 171 Search Results,Processed in 0.075 second(s)
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161. 新疆随想(二)
「カシュガルを訪れなければ新疆は語れない」という人が多いが、今度の新疆の旅では幸いにもこのカシュガルを訪れることができた。ウルムチから空路さらに西へ千八十キロ、今度もロシア製の旅客機だったが、胴体には新疆航空のマークとともにロシアのボルガ航空のマークが入っていた。パイロットはロシア人、新疆航空がレンタルしているT154である。一時間二十五分のフライトを終えてカシュガルに着いたのは午後九時二十分、ま
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 2 PDF HTML
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162. 新疆随想(三)
新疆の旅は続く。カシュガルからさらに西へ、クズロスキルギス自治州に入る。ここはキルギスタン、タジキスタンと国境を接する中国の最西端、総人口は四十二万人、そのうちキルギス族が十二万人で、全中国のキルギス族の八十六パーセントがこの土地に暮らしている。かつて中ソ関係が険悪化した時代には、国防の前線として緊迫した日々があったというが、いまではキルギスタン、タジキスタンとの物資や人員の交流も頻繁で、「和を貴
Author: 文·李順然(リーシュンラン)題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 3 PDF HTML
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163. 藤野先生
藤野先生は、中国で非常に知名度の高い日本人である。といっても、藤野先生は有名な政治家でも、企業家でも、芸術家……でもなく、中国を訪れたこともない。中国人の多くが藤野先生の名を最初に知るのは、中学校のときだろう。というのは、中国の全国の中学校で使用されている『語文』(国語)の教科書に「阿Q正伝」「狂人日記」などの作品を残した中国の文豪魯迅(一八八一~一九三六年)が日本留学の思い出の一齣(こも)を綴(
Author: 文·李順然(リーシュンラン)題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 4 PDF HTML
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164. 「代際関係」
今年は、国連によって「国際高齢者年」とされている。中国でも、これを「国際老人年(クオチーラオレンエエン)」とよび、いろいろの行事がおこなわれている。「老人(ラオーン)」は、中国では昔も今もまぎれもない尊敬語で「老人のくせに……」などといった使われ方はなく、「国際老人年」というネーミングもすんなりと耳あたりがいい。ところで、今年も「国際高齢者年」にしたことについて、北京で発行されている月刊誌『中国老
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 5 PDF HTML
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165. 凱風·暖風·薫風·和風
日本の俳句の歳時記のページをめくってみると、「風の香も南に近し最上川」(芭蕉)「六月も奇麗な風の吹くことよ」(子規)……といった句が目に入る。日本の五月、六月は、風の香りに心を引かれる月なのかも知れない。北京も同じである。一月(ひとつき)ちょっとという北京の短い春が終ってかけ足で訪れる初夏、軽やかな風と共にやって来る快い香り、それがライラックやネムの香りであることもあるし、新緑から万緑へと緑を濃く
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 6 PDF HTML
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166. 物と心
今年のはじめのことだ。ちょっと体調をくずして家で休んでいるわたしを勤め先(中国国際放送)のわかいスタッフが見舞いに来てくれた。輸入品の高価な果物の籠を持って……。「いや、こんな高いもの、手ぶらで来てくれればいいのに……」「病気のときぐらいぜいたくしなきや、治りませんよ……」―こんな会話から、話は「消費観」とでもいうのだろうか、お金の使い方へと弾(はず)んだ。わかい彼氏、彼女たちの「消費観」は、要約
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 7 PDF HTML
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167. 八月十五日
今年も八月十五日が近づいてきた。この日が日本にとって終戦の日なのか敗戦の日なのか、そしてそれによってやってきたのが進駐軍なのか占領軍なのか……、半世紀以上たったいまでも、日本では新聞はじめその表現はまちまちで統一されていない。まあ、これはこれとして、もっと気になるのはあの戦争の性質についてさえも、日本軍は中国に進出したのか侵略したのか……といったことすら閣僚のあいだからも雑音が聞こえてくるなどなど
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 8 PDF HTML
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168. 「弱虫」の願い
十月一日は中華人民共和国の建国記念日(国慶節)、今年は建国五十周年にあたる。北京の街には、なにかうきうきとしたようなものが感じられる。北京市民が首を長くして待っていた天安門前を通る地下鉄の東西線も十月一日には全面開通するという。天安門前の広場も、この祝日のメーン会場としての最後のお化粧にいそがしい。こうした北京の街を行く市民たちの表情には、五十年―半世紀の北京の歩みを、そして自分の歩みを振り返り、
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 9 PDF HTML
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169. 秋の北京散策
いつだったか法源寺という北京の古刹について触れたが、法源寺は北京の中心部、例えば王府井の北京飯店からタクシーで二十分足らずの市街地のなかにあるお寺だ。唐の貞観十九年(六四五年)に建立されたというから、千三百年以上の歴史をもつ古刹である。ここには、唐代の石像や石碑が残されているほか、金に捕えられた宋の皇帝欽宗が軟禁された所としても知られている。もともと憫忠寺と呼ばれていたが、清の時代に法源寺と改名さ
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 10 PDF HTML
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170. クロスワード·パズル
北京の中心から南西へ五十キロの地点にある周口店、今から五十余万年前の人類北京原人シナントロプスペキネンシスの化石は、ここで発掘された。北京一帯のあちこちでは北京原人以来の五十余万年にわたって人類がこの土地で綿々と断えることなく暮らし続けてきたことを示す遺跡や文物が出土している。また、史書にもこれを裏づける多くの文字が見られる。五十余万年のあいだのあのとき、このときに北京に現われたあの人物、北京で起
Author: 文·李順然(リーシュンラン) 題字·絵 于叔方(ユィシューファン) Year 1999 Issue 11 PDF HTML