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Your search : [ author:本誌·沈興大] Total 5 Search Results,Processed in 0.094 second(s)
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1. 岩間典夫さん
中ソ国境の黒竜江のほとりに、奇克鎮という小さな町がある。省都ハルビンからはるかに遠いが、このあたりの政治、経済、文化、交通の中心として活気があり、広い通江大通りが町をつらぬいている。これから訪ねる莫宝清さんの家は、この通りにある。多民族家庭莫さんの家は三部屋のレンガ造りの平屋建てで、そとに台所がある。ドアも窓も全部二重になっている。北国のここでは、一年中オンドルを焚いているし、冬になるとさらにペー
Author: 本誌·沈興大 Year 1989 Issue 2 PDF HTML
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2. 名医 斉藤洋二郎さん
綏化(すいか)市は人口二十万。黒竜江省中部の中核都市で、省都ハルビンの北一二五キロの地点にある。この町には、その人の名前がとび出すだけで、誰しも親指をたてて彼の医療技術の素晴らしさと、医徳の高潔なることをほめそやす一人の医師がいる。それが、市立第一人民医院の“斉先生”だ。この全市にその名を知られた“斉先生”こそ、実は、中国で医を業とし、すでに四十余年にもなる日本人医師·斉藤洋二郎さんなのである。医
Author: 本誌·沈興大 Year 1989 Issue 6 PDF HTML
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3. 忘れられなかった「酸菜」の味黒竜江省に戻った松田ちゑさん
黒竜江省方正県に、松田ちゑさんのお宅を訪ねた。門をくぐったところで靴を脱ぐ。客間に通されて、まず目についたのは、壁に掛けてある大きな五十音図と上品な日本の風景画だった。ガラスの扉がついた本棚には、日本の小説や将棋の王将の駒、わらじ、人形など。どれも美しく凝ったつくりの日本の工芸品ばかりだ。出されたお茶もキャンディーも小さなお菓子も、みな日本のものだった。ところが、寝室のベッドは中国北方の田舎にしか
Author: 本誌·沈興大 Year 1989 Issue 9 PDF HTML
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4. デパートの愛子さんコーナー
黒竜江省方正県方正鎮の、デパートの二階、生地売り場の一角で、中年の女の人が、婦人客のサイズをとってテキパキ裁断している。若い助手が、みるみるロックミシンをかけて渡し、客は料金を払って、いそいそ帰って行く。今、こういう仕事をしている人は多いが、この人は大友愛子という日本人なのだ。やっと生きのびて愛子さんは多忙な中の半日を割いて、自宅で話を聞かせてくれた。愛子さんは今年五十六歳、中国の東北でもう四十八
Author: 本誌·沈興大 Year 1989 Issue 11 PDF HTML
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5. 初めて見たシリンゴル大草原
初めて体験した内蒙古大草原への旅から帰ると、ささやかなマイホームは、たちまちあの大草原の息吹でいっぱいになってしまった。花瓶に、草原から持ち帰った「乾枝梅」を差し、茶碗には、お茶の代わりに草原で摘んだ「金蓮花」を入れ、お湯を注ぐ。わが息子は、牧畜民がくれた「奶豆腐」に舌つづみをうちながら、しきりに草原のあれこれをたずねる……。昨年の八月、私は中国科学院所属の内蒙古草原生態系統定位所の招きを受けて、
Author: 本誌·沈興大 Year 1990 Issue 2 PDF HTML