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Your search : [ author:黎明] Total 22 Search Results,Processed in 0.097 second(s)
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1. 絵巻につゞる北京風俗誌
グラフ参照今月号から王大観のえがく長幅の絵巻―「残冬京華図」を連載し、これに短文を付して紹介することになった。絵巻の長さは五〇メートル、幅三六センチ、上下二巻に分かれている。この絵から読者は、五十年前の北京の風土·人情を見ることができよう。懐しい物売りの声春節のあいだ、北京のテレビの画面に一列に並んだ老俳優の姿が現われた。北京人民芸術劇院の老優たちである。歌でもうたうのだろうか。そうではなかった。
Author: 黎明 Year 1983 Issue 6 PDF HTML
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2. 東岳廟の縁日
グラフ参照門神爺(メンセンイエ)と開路鬼(カイローグエ)日常、私たちはよくこんな対話をすることがある。「最近、からだの調子はどう?」「よくない。“八宝山”へ行くのも近いよ!」“八宝山”は北京の西郊にある。そこに火葬場があって、追悼会用の式場もある。今日、ふつうの家庭婦人だろうと、国家公務員だろうと、だれでも死んだあとは“八宝山”に遺体が送られる。そして、死者をしのび遺族をなぐさめる追悼会をひらいて
Author: 黎明 Year 1983 Issue 7 PDF HTML
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3. 朝陽門界隈
グラフ参照臘八粥と年の瀬「そう、十歳になるころだったが、臘月(旧暦の十二月)になると、もう正月のことで頭が一杯になった……」「わたしもそうだった」「臘八粥(ラーバーヅオー)を食べると、いよいよお正月だ……」「残冬京華図」に描かれた歳末風景をみながら、絵巻の作者王大観とわたしの話題は、歳末の買物から臘八粥におよんだ。臘八粥は、旧暦十二月七日の夜につくる。米、粟、糯粟(もちあわ)、糯米(もちごめ)、い
Author: 黎明 Year 1983 Issue 8 PDF HTML
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4. 春節の賑わい
グラフ参照恭禧発財(ゴンシーフアーツアイ)元旦(旧暦)の空が白み、除夜の爆竹の音がやまないうちに、こんどは新年を迎える「麻雷子」(マーレイヅ)「二踢脚」(アルテイヂアオ)(いずれも爆竹の一種)の音が鳴りひびく。この日、子どもたちはとりわけしおらしく、はやばやと服装をととのえて、待ちかまえている。そして祖父や祖母の起き出す気配をみてとるや、さっそく部屋にかけこみ、あいさつする。「おじいさん、おばあさ
Author: 黎明 Year 1983 Issue 9 PDF HTML
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5. 嫁とりの行列
グラフ参照父母の命、媒酌の言成人すれば、男は嫁を取り、女は嫁に行く、これは、昔からそうであった。本誌創刊三十周年記念号では、現代中国のわかものの恋愛·結婚·家庭観などについて特集を組んだが、本号の「残冬京華図」で描いているのは、半世紀前の北京の嫁入り風景である。この男女の終身の大事はどのようにおこなわれたか。まず「花轎」―花嫁の乗るかごから話をはじめよう。画面の前後二挺の美々しい「花轎」を指して、
Author: 黎明 Year 1983 Issue 10 PDF HTML
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6. 東城の胡同
グラフ参照らくだの話から今日、北京でらくだを見ようとしたら、動物園へ行くよりほかない。だが、五十年ほど前、つまりわたしが十二、三歳のころは、どこでもというわけではないが、大通りや横町でらくだの隊列を見かけるのはそう珍しいことではなかった。北京の西に門頭溝という石炭の採れる所があるが、そのころは官営の大炭坑のほか、個人の経営する小炭坑がかなりあった。石炭は日常生活の必需品であり、飯を食うのも暖を取る
Author: 黎明 Year 1983 Issue 11 PDF HTML
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7. 城南の凧揚げ
グラフ参照七つの生活必需品薪、米、油、塩、醤(みそ)、酢、茶は、日常生活に不可欠の七品目である。北京っ子はこれを「開門七件事(カイメンチージエンスー)」と呼んでいる。宋の呉自牧の著わした『夢梁録』の中にこのことばが見える。子どものころから、わたしは京劇好きで、一部の京劇は暗誦することができるくらいだが、今これを書いていて、思わず次の四句を口ずさんでいた。為人不当家,当家乱如麻, 毎日要早起,油塩醤
Author: 黎明 Year 1983 Issue 12 PDF HTML
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8. 客よせの知恵
グラフ参照「香蝋舗」今月号の「残冬京華図」で、画家の王大観はわたしたちを朝陽門内南小街(ナンシャオジエ)の、繁華街にさそっている。このあたりは両家の青年時代にずっと住んでいたところである。さて画面を見ながら話をつづけよう。両面の右上に間口三間の高い牌坊が見える。香蝋舖(シヤンラープー)(線香とろうそくを売る店)である。南小街の胡同(フートン)のなかでも、ここは比較的繁昌している店だ。この香蝋舖の中
Author: 黎 明 Year 1984 Issue 1 PDF HTML
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10. 町行く人びと
グラフ参照妙手回春俗に「雑穀を食っていて病気にならないものはない」という。病気になれば薬を飲まなければならない。北京っ子の家庭には、いざという時のために大抵、銀翹(インチャオ)解毒丸、牛黄清心丸、藿香(ホーシャン)正気丸、通宣理肺丸などの丸薬を用意してある。幼い子どものいる家庭ともなると、さらに七珍丹、至宝錠、導赤丹、抱竜丸、万応錠などが欠かせない。これらの常備薬を飲んでも効き目がなければ、手遅れ
Author: 黎明 Year 1984 Issue 3 PDF HTML