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Your search : [ author:韶華 炳炎] Total 5 Search Results,Processed in 0.076 second(s)
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1. 安全運行を支える人びと
北京の一月は、まだ北風が肌を刺す寒さだ。あちこちにつららがさがっている。ところが、北京国際空港のラウンジは、エア·コンディショナーで調節されているせいか、まるで小春日和の温かさである。美しいみどり色の冬青(そよご)をはじめ、鉢植えのはまなす、ジャスミン、ばらの花の香りがふくいくとただよう。ラウンジには、世界各国からの旅客や中国の旅行者たちが、搭乗前の手続きを済ませたり、ソファーのところで親類、友人
Author: 韶華 炳炎 Year 1981 Issue 4 PDF HTML
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2. 壁
新任の省最高責任者を待ち受けていたものは何か。 官僚主義にメスを入れる。余志亮はこの、省(地方行政区画)の党委員会第一書記(知事クラス)として赴任してきたばかりだ。宿舎も三カ所ばかり見たが、気に入ったのがないので、家族はまだ越して来ていない。とりあえず省の来賓用宿舎である賓館に泊っている。省委員会の主だった人たちと顔合わせをしただけで、まだ仕事を始めないうちに、ひどい風邪で寝込んでしまったのだった
Author: 韶華 え·潘世勲 Year 1980 Issue 7 PDF HTML
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3. 祖父
汽車での八時間は、車両の連結部に立ったままで、食堂車どころかトイレにも行けず、人の肩に押されて片足が宙に浮いても身動きもできなかった。それからまたバスで四時間、缶詰めのいわしになって、やっと大晦日のうちに私は郷里にたどりついた。年越しには一家がそろわなければならないという、何千年らいの習慣のせいで、こんな苦行をさせられる。家には、父、母、弟二人、妹、八十三の祖父がいるが、北京にいる私のところへ、し
Author: 韶華 え·高栄生 Year 1987 Issue 12 PDF HTML
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4. 友情と愛情(上)
クリーム色の近代的な建物が、広いグラウンドの北側に立っている。そこの入り口からは、色とりどりの運動着をきた若い男女がたえず出たりはいったりしている。みんな元気にあふれ、健康美にあふれている。建物は北京体育学院の寄宿舎である。その四階の南がわのひと部屋に、三人の女子選手が住んでいる。三人とも北京体育学院バスケットボール科のことしの卒業生である。学業終了後もレベルを落とさないために、かの女たちはいま体
Author: 瑪拉沁夫 え·盧炳炎 Year 1963 Issue 4 PDF HTML
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5. 友情と愛情(下)
柳月雲(リユウユエユン)から事情をきいてふたりは憤慨した。馬立新(マーリーシン)はこぶしでベッドを叩いてさけんだ。「そうよ。ひきょうよ。なっちゃいないわ!」楊巧蓮(ヤンチヤオリエン)も怒りがこみあげたが、感情をおさえ、しばらく考えこんでから言った。「あなたが手紙で志望やのぞみをあの人に知らせたのは、お友だちとして相談したまでじゃないの。かりにあの人が新疆(シンチヤン)へ行きたくないとか、仕事のつご
Author: 瑪拉沁夫 え·廬炳炎 Year 1963 Issue 5 PDF HTML