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1. 宿願を果たした名僧奝然
唐の盛んな時代にはきわめて活発だった中日両国の友好往来も、九世紀の末ごろからようやく下り坂になってきた。そのころ、唐王朝の勢力は安史の乱(七五五~七六三年)以後、次第に衰えを見せ、一方、日本では日本民族独自の文化が発展しはじめていた。そこで日本の朝廷は、もう以前のように多くの使節や留学生を唐に派遣する必要がないと考え、八九四年九月には遣唐使派遣の廃止を正式にあきらかにした。しかし、両国の民間往来は
Author: 田師 Year 1979 Issue 2 PDF HTML
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2. 吉備真備(きびのまきび)
はじめて唐へ紀元七一七年九月のある日、唐の国都長安の郊外には、いろとりどりの旗がはためき、奏楽の音がひびいていた。大海を渡って到着した日本の使者を迎えるためである。使者とは、第九回遣唐押使多治比県守(たじひのあがたちり)およびその随行員であった。この一行は盛大な歓迎式のあと、にしきの旗でかざった美しい山車(だし)で、ゆるゆると繁華な都に入った。多治比県守の一行の中に、阿倍仲麻呂、吉備真備、玄昉(げ
Author: 田師 Year 1979 Issue 8 PDF HTML