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Your search : [ author:沈興大(シエンシンター)] Total 7 Search Results,Processed in 0.090 second(s)
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1. 自転軍あずかり所
北京(ペイチン)の町をあるいて、街路樹の多くなったことにはいまさらながらおどろく。春もうらら、空気がぬるんでくると、木々はいっせいに若芽をふき出す。どころで、街路樹のほかに、もうひとつ目だつことがある。自転車の多くなったことである。朝夕のラッシュ時になると、自転車通勤の人が広い通りに長蛇の列をつくる。若い男女だけでなく、年配の人もかなりいるようだ。この人たちは職場のゆきかえりに、すがすがしい外気を
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1964 Issue 4 PDF HTML
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2. 北京花火工場
メーデーや国慶節などの意義ぶかい祝日には、北京(ペイチン)の天安門(テンアンメン)広場をはじめ中国の多くの大都市で、たくさんの人が集まって祝日を祝い、最良の日をおくる。夜のとばりが降りると、花火がうちあげられる。……突然、すみきった夜空に雷鳴がとどろき、稲妻が走る。雷鳴と稲妻のなかに、五色のあでやかな花が咲きみだれる。さきみだれる花をぬって、色とりどりの小鳥が飛びかい、妙なる声で喜びの歌をうたう…
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1964 Issue 10 PDF HTML
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3. 油塩店
ぞくに〈開門七件事、柴、米、油、塩、醤、醋、茶〉という。燃料、食糧、油、調味料、茶などは家庭の必需品だ、という意味である。なお、醤というのはふつう味噌のことだが、ここでは醤油もふくまれる。油や塩、醤油、味噌、酢などの調味料は、どの家庭にも欠かせないものであるだけに、それを売る店は、町のいたるところにある。さしずめ〈調味料店〉とでも言いたいところだが、北京(ペイチン)の人はこれを〈油塩店〉と呼んでい
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1964 Issue 12 PDF HTML
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4. 山貨舖(あらものや)
さいきん、同僚のK君の机の上に、二合は入る徳利がかざられている。〈鶴首〉のようなかっこうをしたかば色の徳利で、色といい形といい、立派な民芸品だ。こっとう品とまちがえるほどの堂々たる逸品である。こんなものをいったいどこから手に入れた、とひやかし半分にきいてみたら、〈山貨舗〉で買ったものだそうで、値段もわずか九分とのこと。九分といえばアイスキャンデーを二本買うにはまだ一分足りないというやすさだ。〈山貨
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1965 Issue 2 PDF HTML
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5. 委託販売店(ふるものや)
中国に〈一天三長〉ということばがある。一日に三回のびる―つまり子供の発育がおどろくほどはやいという意味だ。わが子がすくすくと育つ姿はどの親にしてもうれしいことにちがいないが、そんな育ち盛りの子供に着せる衣服がまためんどうで、去年つくったばかりなのに、今年はもうチンチクリンというのでは、親も楽ではない。ところで、小さくなったお古を着せる下の子供がいなかったり、また身近のものにもそんな子供のないばあい
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1965 Issue 3 PDF HTML
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6. 旅館
北京(ペイチン)の前門(チエンメン)あたりに行くと、旅館がたくさんある。旅店、旅社、旅館、客店、客棧……と、名称はいろいろだが、いずれも旅客を宿泊させることを営業とする家、つまり旅館のことである。くわしく言うと、旅社、旅館、旅店はわりに大きな方で、客店、客棧は小さな方にぞくする。ほかに飯店というのがあるが、これは飯屋のことではなくて、大きなホテルのことである。いぜん、ふつうの旅館や客店では食事を出
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1965 Issue 7 PDF HTML
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7. ダム建設で生まれた移住者新村
北京(ペイチン)の東北郊外にある密雲(ミーユン)ダムの下手に、北単家(ペイタンチヤ)荘と呼ばれる村がある。このあたりの麦畑は、ゆたかな実りをつけて今年の豊作を約束している。昨年の冬以来、北京地方は雨がすくなく、ひどい干ばつの恐れがあったが、郊外地区の小麦のできはいずれもよい。とくに、ダムの水で灌漑をうけた地方の小麦のできは目立ってよい。北単家荘はそのひとつである。この村は、このあたりの中国北方特有
Author: 沈興大(シエンシンター) Year 1965 Issue 8 PDF HTML