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Your search : [ author:陳残雲] Total 2 Search Results,Processed in 0.062 second(s)
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1. 沙田の水
風のない、うららかな冬の昼さがりのことである。わたしは虎門(フーメン)人民公社(広東(クワントン)省內)の太平(タイピン)鎮をあとにして、珠江(チユチヤン)の支流である清らかな小川ぞいに、瑞豊囲(ルイフオンウエイ)村へと向かつた。沙田(シヤーテン)地区の道路はぞくに「降ればぬかるみ、晴れればデコボコ道」といわれるところで、とても歩きにくい。わたしもいささかつかれ気味だつた。だが、このあたりの眺めは
Author: 陳残雲 Year 1960 Issue 4 PDF HTML
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2. 生産隊長の家
生産隊長の黄洪発(ホワンホンフア)は、一日の野ら仕事をすますと夕飯を食べにかえってきた。四十をすぎた、がっしりしたからだつきの実直な人物だが、耳がとおいのでくつんぼの発っつあん〉の名でとおっている。それはまだよいとして、おかみさんの発大嫂(ねえさん)までが、〈つんぼの発っつあん〉と呼ぶのはどうしたものか。生産隊の隊長にえらばれたのはきょねんのことだが、みなはあいかわらず、というよりまえよりいっそう
Author: 陳残雲 え·張文新 Year 1962 Issue 11 PDF HTML