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え·華克雄] Total 5 Search Results,Processed in 0.096 second(s)
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1. 朝
あと十五分で列車はプラツトホームにはいる。が、わたしの考えはまだきまらない。降りたものかどうしたものか……。もともと帰り途の計画は、家にいる間に決めてあつた。帰りに五日間をあてる。三日間は汽車、半日が連絡船だ。これでまだ一日あまりのこる勘定になるが、それは、広州(クワンチヨウ)でぶらぶらするか、それとも、勤務先に一日早目に帰つて、同僚たちと、今度の帰省で見たり聞いたりしてきたことを話しあうのもわる
Author: 王愿堅 え·華克雄 Year 1960 Issue 4 PDF HTML
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2. 勞働
部長の林(リン)將軍と処長の劉叔平(リユウシユウピン)上校は、バスをおりると、首にまいた手拭で顏の汗をふいた。それからすぐに荷物をせおい、工事現場にむかつて歩き出した。林部長はもともと午後二時までには兵営について、大隊といつしよに工事現場に労働しにゆく予定だつた。ところが午前の会議が長びいたうえに、まの惡い時には仕方のないもので、バスが昌平(チヤンピン)につかぬうちにエンコした。それでまた三十分ば
Author: 王愿堅 Year 1959 Issue 1 PDF HTML
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3. 中国革命の偉大な歴史的転換の証明者―遵義
二十六年まえのことだ。中国西南地方にある山の多い貴州(クエイチヨウ)地区では、めずらしくすがすがしい春の朝。遵義(ツウンイー)の市民たちは威勢のいいドラや太鼓とにぎやかな爆竹をもつて長征途上ここにやつてきた中国労農赤軍の始発部隊をむかえた。この美しい山の町の名がさんぜんとかがやきだしたのはその時からだ。革命軍は、遵義の人民にかつてない仕合わせと喜びをもたらした。軍閥や地主の残酷きわまる搾取によつて
Author: 王愿堅 Year 1961 Issue 7 PDF HTML
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4. 主人公
もう夜の七時すぎ、日勤の退勤時間がすぎてもう三時間以上になるというのに、ローラー職場の燈は明かあかとついて、職場の者たちはまだ作業にうちこんでいた。小さな作業室には精紡機からとりはずされて来た皮製ローラー、皮のリング、鉄製の小ローラーが山積みになつていた。それなのに、外からはまだ手押車に積まれてどんどん運ばれてくる。分解するもの、布切れで拭くもの、組み立てるもの、誰もがわき目もふらずに働いている。
Author: 唐克新 え·華克雄 Year 1960 Issue 12 PDF HTML
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5. 党費
毎月手当のなかから党費をおさめ、党の班責任者がわたしの名前の下に金額を書き入れるのを見るたびに、一九三四年の秋のことが思いだされ、なにか熱いものがこみあげてくる。一九三四年は、われわれ福建·廣東·江西省辺区の鬪いがいちばん苦しい段階にふみこんだ時期だつた。そこの赤軍主力の一部は『抗日先遣隊』に加わつて北上し、一部は中央赤軍と合流して長征の準備にとりかかつたが、これまた四月には出発した。敵の後方での
Author: 王愿堅(ワンユワンチエン) Year 1956 Issue 7 PDF HTML