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Your search : [ author:柳靑(リユウチン)] Total 2 Search Results,Processed in 0.059 second(s)
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1. 協同化への意氣込み
さわやかな秋晴の日、陜西(せんせい)(シアンシー)省の長安(ちようあん)(チヤンアン)縣を流れる鎬河(こうが)(ハオホー)河畔の皇甫(こうほ)(ホワンプー)村は、ちようど取入れのまつさいちゆうだつた。高く舞上る籾がら、飛散るわらくず、どこへ行つてもかぐわしい稻の香りが一面にただよつていた。ここ勝利農業生產協同組合では、ムチを手にした年寄りが家畜を追いながら臼をひいている。婦人たちはうず高くつみあげ
Author: 柳靑(リユウチン) Year 1956 Issue 3 PDF HTML
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2. 実りの秋
村ぢゆう稻叢の山にうずまつて、通りはさながら谷間といつた感じである。稻叢の山並は組合の家畜の飼料を積んであるところを主峰にして、組合員にそれぞれ分配した分が尾根のように起伏しながらつづいている。わらぶきや瓦ぶきの農家の屋根は、そのあいだにはさまつてひときわ低く見える。村の通りを歩いてゆくと、両側の家さきの庭や脫穀場からむせるような新わらの匂いと黍稈の甘い香が、乾いた土の香といつしよになつて漂つてく
Author: 柳靑(リユウチン) Year 1957 Issue 11 PDF HTML