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え 楊力舟] Total 914 Search Results,Processed in 0.082 second(s)
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1. 山の渡し場(中)
山の古い渡し場である。船頭の息子は、最後の客二人が乗りこんだので、舟をもやった鎖をほどいた。揺れが激しくなった。船頭はきせるをはたいて帯にはさむと、皆に向かって胸の前でにぎりこぶしを重ねる旧式のおじぎをした。「申し訳ないが、今日はこの大水だ、向こうへ着いたら戻れない、それに今日は船頭が二人だ、悪いけれど五角(〇·五元)もらうよ」「五角!」「五角?」乗客は目をまるくした。軍人だけが、さっと胸ポケット
Author: ●映泉●え 楊力舟 Year 1986 Issue 6 PDF HTML
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2. 山の渡し場(下)
急に増水した山奥の谷で、客八人、船頭二人の乗った渡し舟が、激流におし流されて、ずっと下流の対岸の岩に衝突した。そこは、谷に流れこむ小川があって、いつもは小さい渦をみせている場所だ。すぐ下流に危険な瀬が始まり、その先はダムにせき止められて、大きな淵になっている。いまは、増水した本流と小川の水がせめぎ合って、ここは大渦が巻いている。岩角が船底のまん中にくい込んだ衝撃で、かじから手を離した船頭は、舟の横
Author: 映泉 え 楊力舟 Year 1986 Issue 7 PDF HTML
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3. 山の渡し場(上)
山奥に残った古い渡し場に、渡し舟が一艘もやってある。つい何年か前まではそれでもここは賑やかな場所だった。山の村に出入りする人はみなこの渡しを利用していたので、朝から晩まで人が絶えなかった。船着き場の石材ひとつにしても大したものだし、数人がかりでやっとかかえられるほどのえんじゅの大木が岸の高みに並んでいるのも、歴史を物語っている。最近、かなり離れた所に山を縫ってバス道路が伸びてきてから、たちまちさび
Author: ●映泉 ●え 楊力舟 王迎春 Year 1986 Issue 5 PDF HTML
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4. 神筆の馬良
むかしむかし、馬良(ばりよう)(マー·リヤン)という子供がいました。お父さんやお母さんにはやくから死にわかれ、ひとりで薪とりや草かりをしてくらしていました。馬良は生れつきかしこく、それに絵がなによりもすきで、絵をかきたいと思わぬ日はありませんでしたが、貧乏のため、筆一本買えませんでした。ある日のこと、塾の前をとおりかかつた馬良は、塾の先生が絵を描いているのを見て、矢も楯もたまらず、そのままつかつか
Author: え·張光宇 Year 1958 Issue 1 PDF HTML
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5. 錦のゆくえ
これは中国の少数民族、チワン(僮)族の間につたわるお話です。むかし、ある大きな山のふもとに一軒のあばら家がありました。そのあばら家には夫に先立たれた一人のおばあさんと三人の息子が住んでいました。おばあさんは錦織りがたいへん上手でした。おばあさんの織つた錦の模樣は、花でも小鳥でもみんなほんものそつくりです。おばあさんの家では、その錦を賣つてくらしを立てていました。その日もおばあさんは手織りの錦を賣り
Author: え·顔梅華 Year 1958 Issue 4 PDF HTML
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6. 中国の印象
私の中国訪問は、一九五四年十月、国慶節のお招きを受けて、約一カ月、中国各地を訪問したのが最初で、今回は二回目です。五年半ぶりにみる中国は、北京はじめ、各地とも、大建築が完成し、面ぼうを一変していてその躍進ぶりには、眼をみはらざるを得ないわけですが、二回の訪問を通じて、私の受けた印象を、一言でいえば、中国は、婦人にとつての、正に天国だということです。人間の表情が柔和で、しかも非常に明るい。子供は、人
Author: 齊藤きえ Year 1960 Issue 8 PDF HTML
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7. 銀のかんざし
むかし、あるところにおばあさんが二人のむすこと住んでいました。二人のむすこは、毎日山へ柴刈りにゆき、それを売って、おっかさんを養っていました。山へゆく途中で、息子たちは毎日のように一人の娘をみかけました。娘は井戸ばたで洗濯をしているか、さもなければ、田のあぜで牛にやる草を刈っていました。むすこたちは、二人ともこの娘がたいへん好きになり、お嫁にもらいたいものとひそかに考えていました。けれどお互いに口
Author: え·李玉紅 Year 1964 Issue 9 PDF HTML
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8. ラジオ体操
Author: え·国良 Year 1972 Issue 2 PDF HTML
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9. 競走
Author: え·国良 Year 1972 Issue 4 PDF HTML
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10. 雨にもまけず
Author: え·王小平 Year 1972 Issue 5 PDF HTML