前回「兵車行」の三段と四段を読みました。そこに描かれた内容は、悲惨極まりないものでした。故郷の田畑は荒れ、男は兵隊に取られ、残った妻子が働いても働いても税金の取り立ては厳しいのです。兵隊に取られる男などは生むべきでないとまで言っています。当時の人々はいったいどうすればいいというのでしょうか。戦いが落とす影は、庶民にのみ重くのしかかります。杜甫は言いたいのです、それでも戦わなければならないのかと。彼...
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前回「兵車行」の三段と四段を読みました。そこに描かれた内容は、悲惨極まりないものでした。故郷の田畑は荒れ、男は兵隊に取られ、残った妻子が働いても働いても税金の取り立ては厳しいのです。兵隊に取られる男などは生むべきでないとまで言っています。当時の人々はいったいどうすればいいというのでしょうか。戦いが落とす影は、庶民にのみ重くのしかかります。杜甫は言いたいのです、それでも戦わなければならないのかと。彼...