前回読んだ「望嶽」の旅から帰って、開元二十九年(七四一)、杜甫は、洛陽近くの首陽山の麓に、陸渾荘を建てました。三十歳の杜甫は、ここで楊怡の娘と結婚します。この夫人こそが、生涯苦楽を共にする妻でした。これ以後の杜甫の人生は、苦難の連続でした。しかし、二人は時に離ればなれになりながらも、愛情を深め、手を取り合って旅を続けたのです。この女性については、なんの記録もありません。後の詩「月夜」に、杜甫の愛情...
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前回読んだ「望嶽」の旅から帰って、開元二十九年(七四一)、杜甫は、洛陽近くの首陽山の麓に、陸渾荘を建てました。三十歳の杜甫は、ここで楊怡の娘と結婚します。この夫人こそが、生涯苦楽を共にする妻でした。これ以後の杜甫の人生は、苦難の連続でした。しかし、二人は時に離ればなれになりながらも、愛情を深め、手を取り合って旅を続けたのです。この女性については、なんの記録もありません。後の詩「月夜」に、杜甫の愛情...