中国の古典の名作『三国志演義』の巻頭は、歴史を詠嘆するこんな詞で始まる。「一壷の濁り酒もて相逢えば、古今の多くのことはみな、談笑に付される」歴史の激しい移り変わりを語るにも、やはり「濁り酒」が出てくるのである。中国は古来より、多くの民族が融和しながら暮らす国であり、そのためか、中国の食文化は、「濁」と「雑」の二字に概括することができると私は思う。これとは対照的に、日本の食文化は、同じ東洋の民族であ...
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中国の古典の名作『三国志演義』の巻頭は、歴史を詠嘆するこんな詞で始まる。「一壷の濁り酒もて相逢えば、古今の多くのことはみな、談笑に付される」歴史の激しい移り変わりを語るにも、やはり「濁り酒」が出てくるのである。中国は古来より、多くの民族が融和しながら暮らす国であり、そのためか、中国の食文化は、「濁」と「雑」の二字に概括することができると私は思う。これとは対照的に、日本の食文化は、同じ東洋の民族であ...