古代の中国では、険しい道を切り開くよりも先に、便利な水路が発達した。それは最も早くから利用された水上の交通·運送ルートであった。南から北に至るまで、河川や湖、海の上では多様な船(舟)が往来したのである。河川の船は、帆を揚げて舵をとり、流れにそって河を下れば、「一瀉(いっしや)千里の勢い」だった。しかし、流れに逆らい河を上れば、「進まず、退く」ことになる。そこで船を上流に運ぶためには、船曳(ふなひき...
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古代の中国では、険しい道を切り開くよりも先に、便利な水路が発達した。それは最も早くから利用された水上の交通·運送ルートであった。南から北に至るまで、河川や湖、海の上では多様な船(舟)が往来したのである。河川の船は、帆を揚げて舵をとり、流れにそって河を下れば、「一瀉(いっしや)千里の勢い」だった。しかし、流れに逆らい河を上れば、「進まず、退く」ことになる。そこで船を上流に運ぶためには、船曳(ふなひき...