竜門石窟の一角白馬寺をあとにして、私たちは同じ洛陽市の南十三キロ、伊水のほとりにある竜門の石窟を訪れた。伊水は、この付近で竜門山と香山の間を流れるので、古くは「伊闕」(いけつ)(闕は、宮門の左右両側にある望楼のこと)と呼ばれ、隋唐の時代はふつう竜門と呼ばれていた。千年の仏龕二千三百座石窟を開削した寺院は、インドに始まった。三世紀にシルクロードを経由して新疆の亀兹(きじ)国(今のクチャ)に伝わり、さ...
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竜門石窟の一角白馬寺をあとにして、私たちは同じ洛陽市の南十三キロ、伊水のほとりにある竜門の石窟を訪れた。伊水は、この付近で竜門山と香山の間を流れるので、古くは「伊闕」(いけつ)(闕は、宮門の左右両側にある望楼のこと)と呼ばれ、隋唐の時代はふつう竜門と呼ばれていた。千年の仏龕二千三百座石窟を開削した寺院は、インドに始まった。三世紀にシルクロードを経由して新疆の亀兹(きじ)国(今のクチャ)に伝わり、さ...