浙江省寧波の東二十五キロ、太白山のふもとにある天童寺は、曹洞宗発祥の庭として、日本でも有名だ。山と寺の名前については、こんな伝説がある。西晋の永康元年(三〇〇)、義興という行脚僧が、秀麗な山水に魅せられてこの地にとどまり、読経に励みながら精舎の建立にかかった。付近にはまだ一軒の人家もなかったのに、一人の童子が毎日現れ、たきぎを運んだり水をくんでくれた。精舎が完成したとき、童子は義興大師に「私は太白...
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浙江省寧波の東二十五キロ、太白山のふもとにある天童寺は、曹洞宗発祥の庭として、日本でも有名だ。山と寺の名前については、こんな伝説がある。西晋の永康元年(三〇〇)、義興という行脚僧が、秀麗な山水に魅せられてこの地にとどまり、読経に励みながら精舎の建立にかかった。付近にはまだ一軒の人家もなかったのに、一人の童子が毎日現れ、たきぎを運んだり水をくんでくれた。精舎が完成したとき、童子は義興大師に「私は太白...