中国の著名な彩色磁器「釉裏紅」は、元代半ばに興り、晩期に栄えた。当時の景徳鎮窯の大きな成果のひとつである。釉裏紅の制法は、酸化銅を着色材として素地に直接模様を描き、透明な釉を薄くかけたあと、1200度前後で焼くと、初めて紅色が現れる。紅色は見る人に喜びと安らぎを与え、中国では古くから吉祥富貴の色とされてきた。釉裏紅の色合いの洗練された華麗さは、伝統的な審美観とも合い、広く人々に愛された。元代に大量...
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中国の著名な彩色磁器「釉裏紅」は、元代半ばに興り、晩期に栄えた。当時の景徳鎮窯の大きな成果のひとつである。釉裏紅の制法は、酸化銅を着色材として素地に直接模様を描き、透明な釉を薄くかけたあと、1200度前後で焼くと、初めて紅色が現れる。紅色は見る人に喜びと安らぎを与え、中国では古くから吉祥富貴の色とされてきた。釉裏紅の色合いの洗練された華麗さは、伝統的な審美観とも合い、広く人々に愛された。元代に大量...