王朔は自分のことを「物書き職人」と呼んでいる。これは、わざと卑下したり、奇をてらっているわけではなく、大げさな肩書で自分をしばられたくないからだ。物書き職人という言葉には、作家という言葉の持つ気取りのような感じがなく、プロとしての特徴が際立つからだろう。王朔が軍にいた頃、小説を書き始めたのは「何もすることがなかったんだ。あの頃は物を書くことだけが楽しかった。七〇年代の末頃は小説家が特に羽振りがよく...
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王朔は自分のことを「物書き職人」と呼んでいる。これは、わざと卑下したり、奇をてらっているわけではなく、大げさな肩書で自分をしばられたくないからだ。物書き職人という言葉には、作家という言葉の持つ気取りのような感じがなく、プロとしての特徴が際立つからだろう。王朔が軍にいた頃、小説を書き始めたのは「何もすることがなかったんだ。あの頃は物を書くことだけが楽しかった。七〇年代の末頃は小説家が特に羽振りがよく...