浙江省南部、慶元県の山中に、七百年このかた香煙の絶えない社(写真)がある。土地の人が椎茸栽培の祖と崇めている呉三公のために建立したものだが、慶元県ではここに大規模な「椎茸ランド」を建設するという。呉三公は、南宋の建炎四年(一一三〇)慶元県竜岩村の生まれで、年中山奥にわけ入り、狩りや野生の茸の採集で暮らしをたてていた。ある日、倒れている広葉樹の幹になにげなく斧(おの)を入れ、数日後に行ってみると、そ...
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浙江省南部、慶元県の山中に、七百年このかた香煙の絶えない社(写真)がある。土地の人が椎茸栽培の祖と崇めている呉三公のために建立したものだが、慶元県ではここに大規模な「椎茸ランド」を建設するという。呉三公は、南宋の建炎四年(一一三〇)慶元県竜岩村の生まれで、年中山奥にわけ入り、狩りや野生の茸の採集で暮らしをたてていた。ある日、倒れている広葉樹の幹になにげなく斧(おの)を入れ、数日後に行ってみると、そ...