中国の古建築の中で、楼閣は南北を問わず一定のきまりがあり、みな正多角形なのだ。四角、五角、六角、八角とあるが、九角のものは例がなく、資料にも記載がない。ところが貴州省の省都、貴陽市の東門の城壁の上に建つ不等辺九角形の文昌閣は、そのデザインと構造が稀に見るユニークさで全国でも有名であり、中国古建築中の逸品である。文昌閣は、初め明の万暦三十八年(一六一〇)に建てられ、四百年近い歴史がある。清代に何度も...
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中国の古建築の中で、楼閣は南北を問わず一定のきまりがあり、みな正多角形なのだ。四角、五角、六角、八角とあるが、九角のものは例がなく、資料にも記載がない。ところが貴州省の省都、貴陽市の東門の城壁の上に建つ不等辺九角形の文昌閣は、そのデザインと構造が稀に見るユニークさで全国でも有名であり、中国古建築中の逸品である。文昌閣は、初め明の万暦三十八年(一六一〇)に建てられ、四百年近い歴史がある。清代に何度も...