湖南省には、陶磁器の里と呼ばれているところが多い。初めて訪れた湖南でまず手にした陶磁器は、食事に使われる「神仙鉢」だった。湖南人はご飯を主食としているが、この「神仙鉢」のお茶碗にといだお米を入れて蒸すのである。このお茶碗は、都市の家庭で使われているものよりずっと作りが粗い。口径は十センチ弱。すばらしい文様もなく、褐色の上薬が一層塗られているだけ。見るからに素朴だ。神仙が伝え残したのがこのお茶碗、だ...
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湖南省には、陶磁器の里と呼ばれているところが多い。初めて訪れた湖南でまず手にした陶磁器は、食事に使われる「神仙鉢」だった。湖南人はご飯を主食としているが、この「神仙鉢」のお茶碗にといだお米を入れて蒸すのである。このお茶碗は、都市の家庭で使われているものよりずっと作りが粗い。口径は十センチ弱。すばらしい文様もなく、褐色の上薬が一層塗られているだけ。見るからに素朴だ。神仙が伝え残したのがこのお茶碗、だ...