三国時代には三回の大戦役が発生している。今回探訪する彝陵(いりよう)の戦いは、官渡(かんと)の戦いと赤壁(せきへき)の戦いのあとに、二二一年から二二二年にかけて発生した。この三大戦役は、古来軍事家のあいだで「以少勝多」―少数が多数を制して勝利した例として重視されている。彝陵の戦いは、湖北省西部の彝陵と長江の三峡一帯で発生した。彝陵は現在の宜昌(ぎしよう)市で、当時は荊(けい)州の西の重鎮だった。長...
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三国時代には三回の大戦役が発生している。今回探訪する彝陵(いりよう)の戦いは、官渡(かんと)の戦いと赤壁(せきへき)の戦いのあとに、二二一年から二二二年にかけて発生した。この三大戦役は、古来軍事家のあいだで「以少勝多」―少数が多数を制して勝利した例として重視されている。彝陵の戦いは、湖北省西部の彝陵と長江の三峡一帯で発生した。彝陵は現在の宜昌(ぎしよう)市で、当時は荊(けい)州の西の重鎮だった。長...