「岑(しん)」という姓は昔からあって、有名な唐の詩人岑参(しんしん)はその一人だ。しかし浙江省の杭州、紹興、寧波一帯では、この姓はもともと少なかったという。清の乾隆年間(1736~1795)に、杭州の秦大士という人が科挙の試験で状元(第1位)となった。金陵(南京の古名)で地元の役人に招待された彼は、得意満面で詩を詠(よ)みその中に「淮水而今尚姓秦」という一句を入れた。淮水(わい)は黄河と長江の間を...
Please login first!
「岑(しん)」という姓は昔からあって、有名な唐の詩人岑参(しんしん)はその一人だ。しかし浙江省の杭州、紹興、寧波一帯では、この姓はもともと少なかったという。清の乾隆年間(1736~1795)に、杭州の秦大士という人が科挙の試験で状元(第1位)となった。金陵(南京の古名)で地元の役人に招待された彼は、得意満面で詩を詠(よ)みその中に「淮水而今尚姓秦」という一句を入れた。淮水(わい)は黄河と長江の間を...