位置

曽白は、この部門に配置されて来たばかりの、やせこけた、おがらのような人物。まだ何日にもならないのにもう公然と、事務室のソファが窓ぎわの壁に置かれていないで、大きなスチールのロッカーがそこをふさいでいることに対して、先鋭な意見を発表した。「みなさんは、どうして太陽の光が好きじゃないんですか？」事務室にいる同僚の何人もが、頭をあげてちらっとロッカーを見たが、またすぐ仕事を続けた。古参の処長が横目で曽白...