陽春三月、西湖白堤の朝です。湖上の靄がうすれるにつれて、うぐいすや燕の声がしはじめ、新緑の柳を背景に、艶麗な桃の花が見えてきました。中国は桃の故郷で、八重、一重、観賞用、果実用と、種類が沢山あります。花も実も人間との縁が深く、七千年前の河姆渡(かぼと)遺跡からも桃の種が出土したので、当時から食べていたことが分かります。二千五百年前の『詩経』にも「桃の夭夭(ようよう)たる、灼灼(しやくしやく)たる其...
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陽春三月、西湖白堤の朝です。湖上の靄がうすれるにつれて、うぐいすや燕の声がしはじめ、新緑の柳を背景に、艶麗な桃の花が見えてきました。中国は桃の故郷で、八重、一重、観賞用、果実用と、種類が沢山あります。花も実も人間との縁が深く、七千年前の河姆渡(かぼと)遺跡からも桃の種が出土したので、当時から食べていたことが分かります。二千五百年前の『詩経』にも「桃の夭夭(ようよう)たる、灼灼(しやくしやく)たる其...