宋代の画家郭熙(かくき)が「山は烟雲(えんうん)を以て神彩となし、山は烟雲を得て秀媚(しゆうび)なり」といっています。また、山に姻雲なくば春に花草なきが如しともいいましたが、山水画の中雲烟(うんえん)の役割は古くからよく知られているものです。その第一は「透気」の作用です。一幅の山水画が、もし木や石ばかりで埋まっているとしたら、見るだけで息がつまるでしょう。しかし、岩の間やその上下に雲があると、画面...
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宋代の画家郭熙(かくき)が「山は烟雲(えんうん)を以て神彩となし、山は烟雲を得て秀媚(しゆうび)なり」といっています。また、山に姻雲なくば春に花草なきが如しともいいましたが、山水画の中雲烟(うんえん)の役割は古くからよく知られているものです。その第一は「透気」の作用です。一幅の山水画が、もし木や石ばかりで埋まっているとしたら、見るだけで息がつまるでしょう。しかし、岩の間やその上下に雲があると、画面...