八月と言えば、そう、そろそろ葡萄が出回り始めるころですね。墨一色の枯れた味わいとはまた趣を異にする、色あざやかな、みずみずしい葡萄の一房を描いてみましょう。まず準備から。白磁の小さな皿を三枚、すずりと筆架(筆置き)を一つずつ、文鎮を二つ、筆は五本。それに、上質の宣紙と、曙紅(しをこう)、花青(かせい)、藤黄(とうこう)、三緑(さんりょく)の四種の顔料が必要です。筆も皿も、よく洗って下さい。細いめの...
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八月と言えば、そう、そろそろ葡萄が出回り始めるころですね。墨一色の枯れた味わいとはまた趣を異にする、色あざやかな、みずみずしい葡萄の一房を描いてみましょう。まず準備から。白磁の小さな皿を三枚、すずりと筆架(筆置き)を一つずつ、文鎮を二つ、筆は五本。それに、上質の宣紙と、曙紅(しをこう)、花青(かせい)、藤黄(とうこう)、三緑(さんりょく)の四種の顔料が必要です。筆も皿も、よく洗って下さい。細いめの...