清代初期の大詩人·袁枚が1792年に著わした『随園食単』は、全国各地から珍味佳肴をあつめた料理書としていまも有名だが、その中の「芙蓉豆腐」という一項については、句読点を入れてわずか30字の記述しかない。いわく……「豆腐脳(ダイズの汁を煮つめて半固形にしたもの)を用い、井戸水に3回漬けて油気を取り、鶏のスープに入れて煮立て、最後に海苔とえびを入れる」しかもたったこれだけの知識を仕入れるために、袁枚は...
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清代初期の大詩人·袁枚が1792年に著わした『随園食単』は、全国各地から珍味佳肴をあつめた料理書としていまも有名だが、その中の「芙蓉豆腐」という一項については、句読点を入れてわずか30字の記述しかない。いわく……「豆腐脳(ダイズの汁を煮つめて半固形にしたもの)を用い、井戸水に3回漬けて油気を取り、鶏のスープに入れて煮立て、最後に海苔とえびを入れる」しかもたったこれだけの知識を仕入れるために、袁枚は...